東邦ガスと知多市「バイオガス由来のCO2を活用したe-メタン製造実証」開始

国内初となる製造したe-メタンの都市ガス原料利用

 東邦ガスは知多市と連携し、バイオガス由来のCO2を活用した e-methane※1(以下、e-メタン)製造実証を開始した。本実証で製造するe-メタンは、国内で初めて都市ガス原料として利用される。

「バイオガス由来のCO2を活用したe-メタン製造実証」
実証イメージ

 本実証は、知多市南部浄化センターで発生するバイオガス由来のCO2と、冷熱発電※2による電力を活用した水素を原料としてe-メタンを製造するもの。既に都市ガス原料として受け入れを行っているバイオガスに加え、新たにCO2を地域資源として活用する環境性の高い取り組みとなる。東邦ガスは、本実証で製造するe-メタンを原料とした都市ガスの供給に関して、株式会社アイシンと合意した。

 e-メタンは、都市ガス導管やガス消費機器などの既存のインフラ・設備を有効活用できるため、社会コストを抑制しながら、カーボンニュートラルの実現に寄与する。

※1 グリーン水素などの非化石エネルギー源を原料として製造された合成メタン。本実証によって製造されたメタンの利用(燃焼)によって排出されるCO2と、本実証の原料として回収されるCO2が相殺されることから、大気中のCO2が増加しないため、カーボンニュートラル実現に貢献する。東邦ガスは、2050年に顧客先を含めたカーボンニュートラル実現を目標に掲げ、その主軸としてe-メタンを据えており、2030年までに1%以上のe-メタン導入を目指す。
※2 LNG(液化天然ガス)の持つ冷熱を活用した発電方式。

e-メタン製造実証の概要

知多LNG共同基地の実証設備の外観と仕様
知多LNG共同基地の実証設備の外観と仕様
  1. 場所:知多LNG共同基地敷地内
  2. 期間:2024年度~2026年度(予定)
  3. 役割
    • 知多市:バイオガス由来のCO2の提供
    • 東邦ガス:e-メタン製造設備の運用およびメンテナンス、システム全体での効率評価 など