福島県産グリーン水素の東京都内利用を拡大

2024年5月から巴商会「新砂水素ステーション」へ供給

 東京都は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、福島県浪江町内で太陽光発電の電力を利用した世界有数規模の水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」で製造したグリーン水素【注】の利用拡大を進める。2024年5月20日には、巴商会の「新砂水素ステーション」(東京都江東区新砂1丁目7−9)で、小池百合子 東京都知事、斎藤保 NEDO理事長、内堀雅雄 福島県知事、吉田栄光 浪江町長らが出席して「福島県産グリーン水素 都内利用拡大開始式」を開催した。

福島県産グリーン水素 都内利用拡大開始式
福島県産グリーン水素 都内利用拡大開始式

 「新砂水素ステーション」では、2024年5月からグリーン水素の供給を開始し、燃料電池バスなどの水素充填に利用する。東京都によると、今後、FH2Rで製造されたグリーン水素の供給先を拡大する予定。

水素供給の流れ
水素供給の流れ

 東京都は、エネルギーの安定供給の確保や脱炭素化に向け、都内における水素エネルギーの需要拡大・早期社会実装化に取り組む。特に、脱炭素社会の実現に向けては、再生可能エネルギー電力由来の水素(グリーン水素)の活用促進が重要とされている。

【注】NEDO水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」について

  • 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と経済産業省による水素関連技術実証事業において、福島県浪江町に建設(令和2年2月末に完成)
  • 20メガワットの太陽光発電及び系統の電力を用いて、世界有数規模となる10メガワットの水素製造装置で水の電気分解を行い、最大2,000ノルマルリューベ/アワーの水素を製造し、貯蔵・供給