エーテック製造製品の設備検査成績書の一部に不正行為

液化水素ローリー用加圧蒸発器や液化水素貯槽など

 岩谷産業は子会社のエーテック株式会社(以下、エーテック)が製造する製品の検査成績書の一部について、高圧ガス保安協会(以下、KHK)職員名義の印章の不正使用と検査成績書に添付された証明書(以下、ミルシート)に関する不正行為が社内調査により判明したと発表した。岩谷産業では「ステークホルダーを初めとする皆さまからの信頼が大きく損なわれるばかりでなく、多大なるご迷惑とご心配をおかけしますことを深くお詫び申し上げます」としており、特別調査チームを速やかに設置し、原因を究明して、再発の防止に努める。

 岩谷産業によると、2024年7月10日にエーテック内でKHK職員の印影の偽装に関する内部告発があり、これを受け、同社による社内調査を実施。その結果、エーテックが製造した製品を対象にした特定設備検査において、本来であればKHK職員が押印する成績書の一部に、エーテック社員が勝手に同職員名義の印章を押捺及び検査成績書に添付されている証明書(ミルシート)に関する不正行為が発覚した。現時点で判明している対象製品は次のとおり。

(対象製品)

  1. 液化水素ローリー用 加圧蒸発器
  2. 液化水素貯槽
  3. 液化窒素貯槽
  4. 液化酸素用 蒸発器
  5. 液化天然ガス用 蒸発器

※特定設備検査:高圧ガス保安法第 56 条の 3 に基づき、同法で定められた設備の製造者又は輸入者が受けなければならない高圧ガス保安協会による検査。当検査に合格することにより、完成検査の際に一部の検査項目が省略される。