巴商会が「陸上養殖」のスタートアップから販売までのトータルサポート提案

「第26回ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」でこだわりの養殖魚を販売

 産業ガス製造販売大手の巴商会は、2024年8月21日(水)~23日(金)に東京ビッグサイトで開催された「第26回 ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」に出展し、「遊休スペースを利用した『陸上養殖』、養殖を始めたいをサポートします!」をテーマに、陸上養殖の新規参入事業者向けに立地条件に合わせた魚種・養殖環境の選定から、設備の設計・施工、魚の飼育指導や輸送・販売までをトータルでサポートする提案を行った。

「第26回 ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」巴商会ブース
巴商会ブース

 出展ブースでは、陸上養殖向けの高濃度酸素溶解装置の実機展示や、巴商会が実際にサポートした養殖業者が生産するこだわりの養殖魚のカンパチや鰻を出品、新規参入の養殖事業者にとって最大のリスクであり、事業成功のカギとなる魚の販売までを含むコンサルティングサービスをPRした。

巴商会が販売窓口となる養殖魚
サポートする養殖魚は多岐にわたる

 巴商会は、2013年から水産養殖用の酸素溶解装置や酸素ガスの販売を開始、その後は車えびの高効率養殖試験を経て、クエの品種改良種養殖、ウニ陸上畜養、バナメイエビ陸上養殖、ノコギリガザミ陸上養殖など、様々な魚種の陸上養殖試験を実施してきた。2019年からはサーモンやバナメイエビの養殖場設備工事を受注、現在では自社の水産養殖試験場(YAC)や、協力関係にある大阪の(株)陸水の生産設備兼モデルルームなどを活用しながら、陸上養殖の立ち上げから設計・施工、酸素設備工事、養殖魚の生産・販売までをトータルでサポートしている。

 陸上養殖設備では、培ったノウハウをもとに立地や魚種に合わせて、閉鎖循環型、半循環型、かけ流し型など条件に合わせた設備の提案が可能、カニの養殖向けなど個室飼育槽を持つ立体型の養殖システムも用意する。陸上養殖の生産性向上に必須となる溶存酸素濃度のコントロールでは、高濃度酸素溶解装置「TOMシリーズ」や「Oxygen cone」、ファインバブル装置「FBシリーズ」を活用している。また、大規模養殖プラント向けや停電時のバックアップ用途として、本業である酸素ガスの「ガスボンベ、液体酸素(LGC)、CEタンク」による全国への安定供給を行うことで、設備環境に最適な酸素溶解方法を提案するとしている。

 

高濃度酸素溶解装置「TOMシリーズ」