山形酸素が「水素調理器」普及でH2&DX社会研究所とパートナーシップ締結
「料理」を切り口に水素活用の可能性拡大、山形県で水素社会の先進事例
山形酸素は2024年11月21日、株式会社H2&DX社会研究所(東京都千代田区)とのパートナーシップに基づく契約を正式に締結、水素ガスを直接燃焼させる「水素調理器」を山形県内に普及させ、水素エネルギーを活用した持続可能な地域社会の構築に向けて具体的な取り組みを開始した。画期的な技術を地域に根付かせることで、次世代エネルギーの普及と環境負荷軽減を目指す。
山形酸素は、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの一環として、二酸化炭素を排出しない水素エネルギーの活用を積極的に推進してきた。その一つとして、山形県が掲げる水素ビジョン策定委員会にも参画し、地域における水素の利活用促進に取り組む。また、2023年9月17日には、山形市で開催された「日本一の芋煮会フェスティバル」において、H2&DX社会研究所と共同で水素ガスコンロを使用した調理ブースを出展。このイベントでは、鶏肉やエリンギなどを用いた調理実演を通じ、水素エネルギーの持つ特性や可能性を来場者に発信した。この活動が契機となり、両者の協力関係をさらに深化、今回のパートナーシップ締結とへとつながった。
気候変動や環境問題が深刻化する中、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みは、世界的な課題となっている。日本においては、エネルギー安全保障の確保と温室効果ガス削減を同時に実現するため、水素エネルギーが次世代の主要エネルギー源として大きな注目を集める。
水素は、燃焼時に二酸化炭素を一切排出しないクリーンなエネルギーであり、脱炭素社会を実現するためのカギとなる。その利用を発電や輸送といった分野のみならず、日常生活や地域産業に拡大することで、より幅広い効果がでると期待され、山形県でもこうしたグローバルな動きに呼応し、「水素ビジョン」を掲げて地域全体で水素エネルギーの導入を推進している。
山形酸素では本提携を通じ、水素エネルギーのさらなる普及を目指し、観光産業や飲食産業に新たな価値を生み出すことで、地域経済の活性化と環境負荷の軽減を両立させるとし、このような取り組みを通じ、持続可能な未来社会の実現に貢献することを目指す。
また、山形県内の産業や地域コミュニティとの連携を深めながら、水素エネルギーの利活用における実践的なモデルの構築を進める。「料理」という身近なテーマを切り口に、水素活用の可能性を広げ、山形県を国内外から注目される水素社会の先進事例へと成長させることを目標にする。将来的には、このモデルを基盤に各方面への展開を進め、地域全体でのエネルギー事業を支える新たな仕組みの創出に取り組むとしている。
山形酸素株式会社の概要
名称: 山形酸素株式会社
本社所在地:〒990-2482 山形県山形市久保田一丁目7番1号
設立:昭和31年9月3日
代表者:代表取締役社長 島津 康
事業領域:①一般高圧ガス、医療用ガス、LPガス等の販売 ②工作機械ならびに溶接機器・機材の販売 ③工業用・空調用 設備機器、厨房機器、衛生機器の販売 ④家庭用ガス器具・石油器具、電化製品等の販売 ⑤石油製品の販売、 高効率 ガス機器の販売 ⑥建設資材の販売 ⑦建築工事、リフォーム工事、各種配管工事など