能登半島地震による「被災文化財等の殺虫処理講習会」で二酸化炭素殺虫処理機材の実演
日本液炭が寄贈、社員が殺虫効果の仕組みや装置の操作方法を説明
日本液炭が(独)国立文化財機構に寄贈した二酸化炭素を利用して被災文化財の殺虫処理を行う「殺虫処理機材」の有効活用を目的に、2024年11月6日、石川県七尾市の「のと里山里海ミュージアム」で文化財防災センターが「被災文化財等の殺虫処理講習会」を開催し、石川県の文化財関係者26名が参加した。
講習会では、一時保管施設で注意しなければならない文化財害虫について、害虫標本の観察や調査のための簡易トラップの作成、殺虫処理手法について、東京文化財研究所の佐藤嘉則氏と島田潤氏、文化財防災センターの小峰幸夫氏から講義が行われた。
また、実習では二酸化炭素殺虫処理での殺虫効果の仕組みや装置の操作方法について、日本液炭の二俣賢氏と大谷比呂夢氏が、実際に装置を使いながら説明した。
日本液炭では「この実習により被災文化財の修復にご尽力されている方に殺虫処理技術を広く知っていただくことで、一つでも多くの被災文化財が生物被害から守られることを心より願っております」とコメントしている。