東邦アセチレン 堀内秀敏社長 年頭挨拶【抜粋】(2025年1月6月、本社)

創立70周年、未来に向けて成長し続ける「東北発のきらりと光る企業」を目指す

 明けましておめでとうございます。まずは昨年、3年ぶりとなる多賀城工場の定期修理工事をやり遂げ、年末年始の操業を経て今年に繋いで頂いた皆さんに心から敬意を表します。本年が皆さんやご家族にとって健やかで明るい一年になりますよう心よりお祈り申し上げます。
 当社の2024年度上期連結業績は、厳しい事業環境にもかかわらず、増収増益の業績を収めることができたのは、日頃からの皆さんの弛まぬ努力の結果であると認識しています。
 今年の課題を幾つか触れておきます。

① 中計最終年度の総括
 2025年度は中計の最終年度に当たります。今年度は、あと1年度を残しながら利益面での数値目標に近い数字を残せる見込みであり、皆さんがこれまで積み上げてきた尽力に感謝します。往々にして数値目標に目が行きがちですが、その重要性は認めつつも、その中身をよく見る必要があります。
 経営方針から始まり、成長戦略、投資計画、研究開発方針、人材戦略、広報・IR活動強化、株主還元方針に至るまで、関係者は各々の分野での総括をお願いします。この総括なくしては、次期中計の立案に着手出来ません。

② 安全文化の醸成とコンプライアンスの徹底
 事故や労働災害の影響は、当事者やご家族にとどまらず、組織や会社に甚大な被害を及ぼします。現場で作業をする人だけではなく、営業や管理部門なども含めて「自分は安全の担い手である」という当事者意識が求められます。当たり前と思って行動してきたことが本当に正しいのか、今一度見直してみてください。また安全文化の醸成は、事故、労働災害にとどまらず不祥事の抑制にも資すると言われます。

③ キャリア形成の再認識と労働環境の整備
 当社は限られた人員で事業を営んでおり、一人ひとりの守備範囲は広く、多様な活躍の場があります。キャリアを磨くという意識で、各々の持ち場をしっかり堅持してください。どのような仕事も将来の糧になるはずです。会社としては、皆さんに働きやすい職場だと感じてもらえるよう配慮を怠りません。

 最後に
 今年3月に、当社は創立70周年を迎えます。これまで道のりは決して平坦ではありませんでした。2度の不良債権問題による経営危機、28期に及ぶ連続無配、そして2011年の東日本大震災における主力工場である多賀城工場の被災など、私たちは幾多の試練に直面してきました。そしてその度に、皆さんや諸先輩方の血の滲むようなご苦労があり、困難を乗り越えてこうして70周年を迎えることが出来ます。
 私たちは、こうした先達の歩みを改めて胸に刻み、未来に向けて成長し続ける「東北発のきらりと光る企業」を目指していきます。
 今年も、皆さんのお力をお貸しください。