大陽日酸北海道、2025年4月納入分からヘリウム価格の値上げ

現行価格に対して20%以上

 大陽日酸北海道は、2025年4月納入分からヘリウムガスの出荷価格を現行価格に対して20%以上値上げ(混合製品はヘリウム含有率による)する。対象製品は、ヘリウムガス関連製品でシリンダー、カードル、トレーラー、液体、混合ガス、特殊ガス(純ガス、標準ガス等混合製品)。

 大陽日酸北海道が属する日本酸素ホールディングスグループは、主にアメリカ、カタール等の生産国との長期契約(10~20年)に基づくヘリウムガスの原料調達について、調達先の分散化や新規調達ソースの開拓等を行うことで、長期的な安定調達およびサプライチェーンの強化に努めている。2022年8月と2023年2月には、世界的な需給逼迫に伴う調達コストの上昇を受け、価格改定を実施。その後、ヘリウム需給は一時期よりも緩和し、高コストのスポット調達も解消されたが、2022年から2023年にかけた市況高騰の影響により、新規調達先の長期契約価格が大幅に上昇している。更に、相対的にインフレ率の高い原産国の物価指数に連動する長期契約価格の上昇や、前回の価格改定以降の円安影響も相まって、ヘリウムガスの原料コストは著しく上昇している状況となっている。

 大陽日酸北海道では、こうしたヘリウムガスの原料コストの上昇は企業努力で吸収できる範囲を大きく超え、従来価格の維持が困難な状況となったとし、改めてヘリウム価格の改定を決定した。