エア・ウォーター、豪雪地帯の鳥取市で駐車場向け垂直ソーラー発電システムのオンサイトPPA事業を開始
山陰地方初、国内最大規模の「VERPA(ヴァルパ)」を設置
エア・ウォーターは、鳥取市若葉台南5丁目に位置する「JPツーウェイコンタクト㈱鳥取プロスペリティセンター」の駐車場に垂直ソーラー発電システム「VERPA(ヴァルパ)」を設置し、2025年11月20日よりオンサイトPPA※1契約による商業運転を開始した。設置場所となる鳥取市は、市内全域が豪雪地帯にあり、環境省から「脱炭素先行地域※2」の指定を受ける。本設備で発電された電力(発電容量:178.5kW)は同センターで全量自家消費され、総電力消費量の約25%を賄う計画。駐車場設置型の垂直ソーラー発電システムとして山陰地方で初めての設備であり、国内最大規模になる。
「VERPA」は高性能な両面受光型の太陽光発電パネルを垂直設置することで、雪害を受けるリスクがなく、必要面積がわずかで済む上に、周囲の反射光や散乱光を利用することで屋根置き型と同等程度の発電量が得られる新しい太陽光発電システム。また、機械器具を地表面から2m以上に設置することで、経済産業省の省令に定められた防護フェンスの設置が不要となり、その用地を駐車場や資材置き場、通路や緑地などの他用途と共用することができる。
鳥取市とエア・ウォーターは、2025年1月23日付で鳥取市脱炭素先行地域づくり事業の実施に関する連携協定を締結し、豪雪地帯にある同市の公共・業務部門等への垂直ソーラー発電システム導入について、横展開を可能とする先進性とモデル性を備えた取り組みを共同で調査・検討することで合意している。本事業は、鳥取市の支援と協力を受けて実現した最初の案件であり、今後は得られた知見やノウハウを活用し、鳥取市をはじめとした山陰地方での地産地消型エネルギー供給モデルの普及と脱炭素事業の加速を図る。
※1:需要家敷地内に第三者が発電設備を設置し、当該発電設備で発電した電力を自営線で需要家に送電するスキーム
※2:脱炭素先行地域とは、2030年度までに民生部門(家庭部門及び業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、運輸部門や産業部門、熱利用等も含めその他の温室効果ガス排出削減も地域特性に応じて実施する100のモデル地域(日本全体の2050年カーボンニュートラル実現に貢献するモデル地域)。鳥取市は第3回公募で2023年4月に選定
導入設備の概要
- 導入先:JPツーウェイコンタクト株式会社 鳥取プロスペリティセンター
- 設置場所:鳥取県鳥取市若葉台南5丁目
- ユニット数:170ユニット(両面受光型 n型ヘテロ接合PVパネル525W × 340枚)
- 発電容量:178.5kW
- 年間発電量:約153,880kWh / 全量自家消費
- CO2削減量:約70t-CO2 /年
- 契約形態:オンサイトPPA契約




