岩谷産業、低炭素水素活用の溶断ガス「ハイドロカット」を福島第一原子力発電所溶接型タンク解体工事に供給開始
福島水素エネルギー研究フィールドで製造した水素が原料
岩谷産業は、福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)※1 で製造した再生可能エネルギー由来の水素を原料とした溶断ガス「ハイドロカットⓇ」※2 を、福島第一原子力発電所構内の溶接型タンク解体工事向けに供給する。
ハイドロカットⓇは、従来、現場解体作業等で用いられてきたアセチレン等と比べ、環境負荷の低減(CO₂排出量の大幅削減)や作業現場での安全性向上、作業効率の改善といった特長を有し、アセチレン等に代わる選択肢として、環境性・安全性・作業性に優れる。一方、福島第一原子力発電所の廃炉作業では、長期にわたり安全かつ着実な解体作業が求められる中、使用資材やエネルギーにおいても環境負荷低減と現場安全性の向上が重要な課題となっていた。また、福島県では福島新エネ社会構想の中で FH2R を拠点とした水素社会モデルの構築を進めており、今回、FH2R 産水素を原料としたハイドロカットⓇの供給が初めて実現した。
岩谷産業では、FH2R による再生可能エネルギー由来の水素を活用することで、地産地消による水素利用と製造工程段階からの脱炭素化に貢献し、水素の社会実装を推進し、脱炭素社会の早期実現を目指すとしている。


※1 「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」の概要:FH2Rでは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する委託事業として、再生可能エネルギーを活用した水素システムの事業モデル構築および大規模実証に係る技術開発が進められている。20MWの太陽光発電の電力を用いて水の電気分解を行い、毎時1,200Nm3(定格運転時)の水素を製造し、貯蔵・供給。FH2Rで製造した水素は、定置型燃料電池向けの発電用途や、燃料電池車・バスなどのモビリティ用途として、福島県や東京都などの需要先へ供給されている。
(参考リンク)再エネを利用した世界最大級の水素製造施設「FH2R」が完成(2020年3月7日)
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101293.html
※2「ハイドロカットⓇ」の概要:ハイドロカットⓇは、エチレンと水素の混合ガスで、金属等の溶断作業に用いられる。従来のアセチレンやLPGと比べ、CO₂排出量を大幅に削減できる環境負荷の低さに加え、発火温度が高く燃焼範囲が狭いことから、逆火や爆発リスクが低く安全性に優れる。また切断面がきれいでススが少なく、作業環境や作業効率の改善、品質の向上にも寄与する。
(参考リンク)岩谷瓦斯㈱ ハイドロカットⓇ
https://www.iwatanigas.co.jp/business/gas/fuel-cutting.html



