東邦アセチレンが東北大学発スタートアップの3DC社へ出資

次世代炭素材料「Graphene MesoSponge®」の量産化と電池分野での事業連携を加速

 東邦アセチレンは、2026年3月30日に株式会社3DC(以下3DC社)が実施した第三者割当増資50百万円を引き受け、同社に出資した。両社は同じ宮城県に拠点を置く企業として、地域から世界へ新たな産業価値を創出するという理念を共有、今回の出資を契機に、材料開発および製造プロセスの高度化に関する連携の可能性を検討しながら、次世代電池材料の社会実装に向けた取り組みを推進する。
 3DC社は東北大学西原研究室で発明された、蓄電池をはじめとする幅広い用途での活用が期待される次世代炭素素材「Graphene MesoSponge(以下GMS)」の量産化を目指し、2022年に設立された東北大学発のスタートアップ企業。GMSとは、優れた導電性および多孔質構造、機械的柔軟性を有するリチウムイオン電池の性能を向上させる機能性導電助剤で、電気自動車やスマートフォン、ノートPCなどで利用されているリチウムイオン電池の高効率化、長寿命化、安全性向上、環境負荷低減など性能面の大幅な向上が可能になるとしている。加えて、全個体電池をはじめとした次世代電池への応用や電池領域を超える新たな産業への展開も期待されている。
 今回の出資を通じ、東邦アセチレンでは、これまで培ってきた技術力および事業基盤を活かし3DC社との連携を強化することで、次世代電池分野の発展と持続可能な社会の実現に貢献するとしている。

右から3DC社の黒田拓馬CEO、東邦アセチレンの堀内秀敏 社長、3DC社の西原洋知 CSO
右から3DC社の黒田拓馬CEO、東邦アセチレンの堀内秀敏 社長、3DC社の西原洋知 CSO

 東邦アセチレンの堀内秀敏代表取締役社長は「3DC社様のGMSは、電池の高効率化・長寿命化・安全性向上を実現可能にする画期的な素材であり、その将来性に強く期待しております。当社はこれまで、産業ガスを通じて地域社会に貢献してきました。ガスは素材製造や電池製造プロセスにおいても不可欠な存在であり、製造工程の高度化や品質向上に大きく関わっています。今回の出資を契機に、3DC社様との連携を一層強化することで、研究開発の推進を図るとともに既存事業や成長分野への積極的な事業拡大に取り組んでまいります」としている。
 また、3DC社の黒田拓馬 代表取締役CEOは「この度は東邦アセチレン様からのご出資に心から感謝申し上げます。ガスは、弊社が量産化を進めているGMSの製造プロセスにおいて鍵を握る重要な原料物質であり、産業ガスで長年東北地方をけん引されてきた東邦アセチレン様に資本参画いただけたことを大変心強く思います。東邦アセチレン様との研究開発・事業連携を通じてGMSのいち早い事業化につなげるとともに、両社の発展のみならず、宮城県、東北地方の発展に繋がるよう取り組んでまいります」とコメントした。

株式会社3DC 会社概要

  • 本社所在地 :宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
  • 国立大学法人東北大学産学連携先端材料研究開発センター
  • 代表者 :代表取締役CEO 黒田 拓馬、代表取締役CSO 西原 洋知
  • 設立日 :2022年2月
  • 事業内容 :炭素材料の開発・製造・販売
  • URL : https://www.3dc.co.jp/ja