大陽日酸、自社製吸着剤を高性能化し新型PSA式窒素ガス発生装置の販売開始

 大陽日酸は、自社製吸着剤の高性能化に成功し、新開発した独自のガス分離プロセスを加えた新型の PSA 式窒素ガス発生装置(RE シリーズ)とレーザ加工用窒素ガス供給システム(LT シリーズ)の販売を開始する。

 PSA 式窒素ガス発生装置は、製品や原料のパージやシール用途として機械、化学、電気、食品などあらゆる産業で使用されている。空気から酸素だけを選択的に吸着し窒素ガスを取り出すために、吸着剤として活性炭の一種であるモレキュラー・シービング・カーボン(MSC)を使用するが、大陽日酸ではこの自社製吸着剤の生産技術に改良を加えることで吸着性能の大幅向上を実現した。さらに新開発した独自プロセスとの相乗効果により、従来同等機種に比べて空気圧縮機のワンサイズ・ダウンが可能となり、消費電力低減と省スペース化を達成した。
 新型 RE シリーズはタッチパネルを標準採用し、各種警報、メンテナンスのお知らせ、トレンドデータ機能を搭載し、オペレータの操作性を向上させた。また、レーザ加工専用機も一新し、タッチパネル画面をレーザ用プロセスに対応した専用設計とするなど、ユーザーの多様な要望にマッチした提案が可能となる。

【新型機種対比】
標準機種(RE シリーズ)

  従来型機種 新型機種
装置型式 TNGSH-75-RT75  TNGSH-80-RE80/R
発生純度 99.99% 99.99%
発生能力 75Nm3/h 80Nm3/h
空気圧縮機モータ 45kW 37kW


レーザ加工用窒素ガス供給システム(LT シリーズ)

  従来型機種 新型機種
装置形式 LT27 LT30R
発生純度 99.999% 99.999%
発生能力 27Nm3/h 30Nm3/h
空気圧縮機モータ 22kW 22kW


 大陽日酸の新型 PSA 式窒素ガス発生装置(RE・LT シリーズ)は、2013 年7月より販売を開始し、初年度として3月までに 30 台の販売を見込む。