日本エア・リキード、「神戸七宮水素ステーション」を開設
日本エア・リキードは「神戸七宮水素ステーション」を竣工し、2017年3月30日開所式を行った。営業開始は2017年4月3日予定。
新ステーションは神戸市内初の商業用水素ステーションで、神戸市中心部にほど近い臨海部の兵庫区七宮町1丁目に開設する。兵庫県内で2番目、近畿地方では現時点で最も西側に位置し、国道2号線や阪神高速道路神戸線といった幹線道路にも近いことから、近畿地方から中四国地方方面に向かうFCVユーザーの利用も見込む。
神戸七宮ステーションは日本エア・リキードが設計・設置を担当し、同社が直接所有・運営する商業用ステーションとしては愛知県の2カ所(豊田通商との合弁事業)、佐賀県の1カ所、先ごろ開所した福岡県の1カ所に続く5番目となる。日本エア・リキードがこれまで建設を行ってきたステーションの中でも最も占有面積が小さいステーションとなり、土地の確保に制約が出やすい大都市における水素ステーションのモデルとなる。燃料電池車一台あたり3分以内で充填が可能。また、ステーション建設にあたっては、経済産業省と神戸市から初期設備投資への助成を受ける。
エア・リキード グループは水素ガスの製造・貯蔵・運搬から使用方法に至る幅広い知見と経験および全世界75カ所以上の燃料電池車向け水素ステーション設置の実績を持つ。2017年1月に関連する主要グローバル企業13社で立ち上げられた、新エネルギーとしての水素利用への移行に向けた長期ビジョンの提唱をめざす「水素協議会(Hydrogen Council)」においても、トヨタ自動車と共同議長会社を務めるなど、日本や世界各国における水素モビリティー技術の発展と普及に主導的な役割を果たす。
日本エア・リキードの矢原史朗社長兼CEOは「神戸七宮水素ステーション」の開設について、「エア・リキード グループの水素に関する経験とイノベーションを活かし、環境に優しい未来のソリューションとして期待される水素エネルギーの実用化に貢献したいと願っております。省スペース設計が都市部でのステーション普及の一助となり、またそれが当社の創業の地、ここ神戸で実現できれば幸いです」とコメントしている。