岩谷瓦斯、茨城県に高効率のヘリウム回収設備を導入した「東京ヘリウムセンター」を完成
岩谷産業の100%子会社、岩谷瓦斯(本社:大阪、宮川隆史社長)は、西の大阪ヘリウムセンター(大阪市)と並び国内最大級の規模を誇る、東京ヘリウムセンター(茨城県稲敷郡阿見町)を新たに建設し、2019 年 4 月より出荷を開始した。
最新の設備による高効率な充填と国内最大級の充填能力
新ヘリウムセンターは、つくばガスセンター(茨城県)、横須賀ガスセンター(神奈川県)の東日本 2 拠点の機能を集約・統合。充填能力を既存 2 拠点合計の 1.3 倍に増強するとともに、高効率のヘリウム回収設備を導入した。これにより、充填時に発生するロスを従来の 8 分の 1 に低減することが可能となり、ヘリウムの需給が逼迫する中、安定供給力を強化した。 また、これまで大阪ヘリウムセンターで扱っていた超高純度ヘリウムガス(99.9999%)を上回るスペックの高純度ガスの製造設備を導入し、年内後半から出荷を開始する予定。
ヘリウムはMRIや半導体などで低温冷却、不活性雰囲気をつくり出すために使用され、先端産業には欠かせない。一方で、世界でも限られた国のみで産出される「戦略資源」とも称される希少なガスとなっている。岩谷産業は、米国産ヘリウムに加え、アジア企業で唯一カタール産ヘリウムの直接購入権を 有する企業で、今後も日本をはじめ中国・東南アジアで安定供給体制の強化に努める。
<東京ヘリウムセンターの概要>
- 名 称:東京ヘリウムセンター
- 運 営:岩谷瓦斯株式会社
- 営業開始:2019 年 4 月 1 日
- 所 在 地:茨城県稲敷郡阿見町星の里 4 番 1 号 阿見東部工業団地内
- 面 積:24,000平方メートル(緑地 4,200平方メートルを含む)
- 業務内容:ガスヘリウム、ヘリウム混合ガスおよび液化ヘリウムの充填・販売