大陽日酸、キーホール TIG 溶接向け「サンアーク DS-TIG アドバンストーチ」販売開始
大陽日酸は日酸 TANAKAと共同で、従来の TIG 溶接電源でもキーホール溶接が可能となる「サンアークⓇ DS-TIG アドバンストーチ」を開発し、4月より販売開始する。
キーホール溶接は、アークを緊縮することで、片面からの完全溶け込みが得られる溶接法。しかし従来のトーチでは、アークが拡がってしまうため、TIG 溶接によるキーホール溶接の実現は困難だった。
新開発の「サンアークⓇ DS-TIG アドバンストーチ」は、特殊な冷却方法とガスシールド方法を採用することで、キーホール溶接が可能となった。具体的には、溶接中のタングステン電極の先端部を効率良く冷却する機能を有しており、大きな熱的ピンチ効果が得られる。また、この冷却作用により、電極の消耗が減少することで、肉盛溶接等の長時間の溶接に適している。
この「サンアークⓇ DS-TIG アドバンストーチ」は、2013 年度に商品化した「サンアークⓇTIG マイスター」シリーズの一つで、自動溶接ユーザー向けに新たに開発されたものとなる。高溶着溶接を望むユーザーには、オプション機器として、ホットワイヤ装置「Hot-TIG 仕様」をラインナップする。また、大陽日酸の山梨研究所に本機のデモ機を導入し、技術サポートやデモンストレーションサービスを行う。
《システム構成機器》
- 新開発のサンアークⓇ DS-TIG アドバンストーチ(特許第 6578078 号)
- ホットワイヤ兼用の可動式フィラーユニット(特許第 6502457 号)
- ワイヤ送給制御装置、ワイヤ送給装置
- TIG 溶接機(専用電磁弁 BOX)
- チラー
- シールドガス(内ガス:PH サンアーク又は Ar、外ガス:Ar)
- オプションの Hot-TIG 仕様(特許第 6417640 号)