高圧ガス工業 2021年3月期第2四半期連結決算

ガス事業の売上高は267億3700万円(前年同期比14.0%減)、営業利益は16億3500万円(同36.8%減)

 高圧ガス工業の2021年3月期第2四半期連結決算は、売上高361億6300万円(前年同期比13.7%減)、営業利益16億1000万円(同37.1%減)、経常利益18億6100万円(同32.6%減)、親会社株主に帰属する純利益11億9800万円(同35.1%減)となった。中間配当は8円を維持した。通期の業績予想と年間配当金予想に変更はない。

 セグメント別業績は次の通り。

ガス事業

 鉄鋼、自動車、化学、食品など仕向け先全般において急激な需要の減速がみられ、厳しい状況で推移した。シリンダーガスビジネスの持続的な成長や収益の改善を目指し、生産・販売体制の合理化、安全・保安対策の強化、老朽設備の更新などの投資を行ない、地域に密着した営業に努めた。

 『溶解アセチレン』は、鉄鋼、自動車関連工場向けの需要の減少と建設、土木における現場工事の一時停止や着工の延期などにより需要が減少し、売上高は前年同期を下回った。『その他工業ガス等』は、酸素が現場工事向けの減少、窒素、アルゴンが仕向け先の需要の減少、炭酸ガスがプラントメーカーの出荷調整や食品向けの減少、また、LPガス等の石油系ガスが需要の減少と輸入価格の下落に伴なう販売価格の低下により、売上高は前年同期を下回った。『溶接溶断関連機器』は、設備工事や工作機械等の受注が減少し、売上高は前年同期を下回った。『容器』は、半導体向け容器が減少し、売上高は前年同期を下回った。

 設備賃貸の収入を加えた当事業の売上高は267億3700万円(前年同期比14.0%減少)、営業利益は16億3500万円(同36.8%減少)。

化成品事業

 仕向け先の需要が大きく減少する厳しい状況が続いた。新しい技術の開発に注力し、環境にやさしい製品や付加価値の高い製品の開発に努めた。

 『接着剤』は、ペガールが新製品の開発により、紙用接着剤及びDIY向け塗料用が増加したものの、その他塗料用、土木用、粘着用が減少、シアノンが北米、南米向けを始め輸出が減少、また、ペガロックが国内、海外向けの需要の減少により、売上高は前年同期を下回った。『塗料』は、建築用塗料が高機能品の「ウォールバリアシリーズ」の伸長があったものの新型コロナウイルスの感染拡大や長雨の影響による改修工事の延期により汎用塗料が減少、また、エアゾール製品の需要が減少し、前年同期を下回った。

 設備賃貸の収入を加えた当事業の売上高は80億8900万円(前年同期比13.0%減少)、営業利益は6億3300万円(同3.2%減少)。

その他事業

 食品添加物、LSIカード関連の需要の減少により前年同期を下回り、売上高は13億3600万円(前年同期比10.2%減少)、営業損失は1900万円(前年同期は、3400万円の営業損失)。