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岩谷産業 2022年3月期第2四半期連結決算

水素の販売数量は増加、水素関連設備で大型案件の反動減、水素ステーションの増設に伴い費用が増加

 岩谷産業の2022年3月期第2四半期連結決算は、売上高2970億0500万円(前年同期比18.7%増)、営業利益136億7700万円(同112.3%増)、経常利益165億5400万円(同87.3%増)、親会社株主に帰属する純利益102億9500万円(同82.6%増)だった。通期の連結業績予想と配当予想に変更は無い。 

 世界的に脱炭素への取り組みが加速する中、水素エネルギー社会の実現に向けて、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業である「グリーンイノベーション基金事業」に対して提案した「液化水素サプライチェーンの商用化実証」が採択された。本実証事業では、年間数万トン規模の水素の液化・輸送技術を確立し、水素製造から受入までの一貫した国際間の液化水素サプライチェーンの実証を行う。

 また、海外からのCO2フリー水素の確保に向けては、オーストラリアの褐炭から液化水素を製造し輸入する実証事業(HySTRA)に引き続き取り組むとともに、豪州の電力会社であるStanwell社などと、再生可能エネルギー由来の水素を製造するプロジェクトについて、事業化調査を進める。

 長年に亘り培ってきた水素の技術やノウハウを活かし、関係する企業とも連携しながら、日本の2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、CO2フリー水素サプライチェーンの構築を目指す。

 LPガス業界の脱炭素化に向けた取り組みについては、LPガス輸入元売りの大手5社で、「一般社団法人日本グリーンLPガス推進協議会」を新たに設立し、LPガスのグリーン化事業を共同で進める。水素と二酸化炭素を合成させ、LPガスを製造する新たな技術(プロパネーション・ブタネーション)等の確立・早期実証化に向けた研究開発を進める。

 セグメント別の状況は次のとおり。

【総合エネルギー事業】

 売上高は1245億8900万円(前年同期比233億72百万円の増収)、営業利益は54億7900万円(同45億0700万円の増益)。LPガス輸入価格が高値で推移したことに加え、業務用・工業用LPガスの販売が増加し、増収となった。利益面については、LPガスの小売部門で収益性が低下したが、市況要因がプラス(前年同期比46億1900万円の増益)となったことや、海外でのカセットこんろ、ボンベの販売が好調に推移したことで増益となった。

【産業ガス・機械事業】

 売上高は883億2000万円(前年同期比63億0700万円の増収)、営業利益は60億4500万円(同18億7800万円の増益)。エアセパレートガスについては電子部品業界向けを中心に販売が増加した。水素事業は、水素の販売数量は増加したが、水素関連設備で大型案件の反動減があったことに加え、水素ステーションの増設に伴い費用が増加した。特殊ガスについては、新型コロナワクチン向けのドライアイスの販売が伸長した。また、機械設備については、顧客の設備需要の回復に伴い、販売が増加した。

【マテリアル事業】

 売上高は699億4200万円(前年同期比151億3100万円の増収)、営業利益は29億3300万円(同9億9500万円の増益)。低環境負荷PET樹脂、バイオマス燃料、二次電池材料といった環境商品の販売が伸長した。ミネラルサンドについては、国内でチタン・ジルコンの販売が増加した。また、金属加工品はエアコン向けを中心に販売が増加し、機能性フィルムについても、スマートフォン向けに販売が伸長した。

【自然産業事業】

 売上高は117億3500万円(前年同期比17億9100万円の増収)、営業利益は5億6900万円(同2億0400万円の増益)。外食および給食等の業務用冷凍食品の需要が回復し、販売が堅調に推移した。また、種豚の出荷頭数は減少したものの、大型の畜産設備や農業資材等の販売が増加した。

【その他】

 売上高は24億1700万円(前年同期比1億7600万円の増収)、営業利益は6億5000万円(同9600万円の増益)。

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