エア・ウォーターと三井物産が産業ガス事業を中心としたグローバルでの協業で戦略的提携に合意
エア・ウォーターと三井物産株式会社(以下「三井物産」)は、グローバル市場での産業ガス事業の拡大を目指すため、戦略的提携を行う覚書を2022年2月24日に締結した。
その第一弾として、エア・ウォーターの100%子会社であるAir Water America, Inc.(以下「AWアメリカ」)の4000万ドルの優先株式を三井物産が引き受け、北米での産業ガス事業の拡大に向けた協業を開始した。
産業ガスは、鉄の製造に必要な酸素や半導体の製造現場に欠かせない窒素のほか、アルゴン、水素、炭酸ガス、ヘリウムなど産業全般で広く使われるため様々な市場の成長と強く結びついている。また、脱炭素化の流れを背景にした水素ガスの需要など、新規市場での需要拡大も期待できる。
こうしたなか、北米での産業ガス事業の成長・発展に取り組むエア・ウォーターと北米での様々な活動・ネットワーク等を活用して産業ガス事業への新たな取り組みを目指す三井物産の方針が一致し、互いのネットワークと知見を活用した事業拡大を目指す戦略的提携の合意に至った。
エア・ウォーターは、成長の基本方針として、強みであるガス製造・供給に係る技術、ノウハウを活かした北米・インドでの産業ガス事業を中心に、海外事業の拡大を図っている。産業のすそ野が広い米国ではAWアメリカを通じて需要地近郊に、高効率小型空気分離プラント「VSU」を設置する地産地消の戦略で、米国産業ガス市場へ参入を計画する。
三井物産は、北米の産業ガス事業の拡大に加え、今後も世界各地での産業ガス事業を通じ、「安定供給の基盤をつくる」、「環境と調和する社会をつくる」といったマテリアリティの実現に向け貢献する。
参考
<エア・ウォーター株式会社 概要>
- 設立:1929年
- 本社:大阪市中央区南船場2丁目12番8号
- 代表者:代表取締役会長 CEO・最高経営責任者 豊田 喜久夫
- 事業内容:ものづくりの現場で使用される産業ガスの供給を原点に、人々の生命を支える医療事業、くらしに密接に関わるエネルギー事業をはじめ、ケミカル、農業・食品、物流、海水、エアゾールなど多彩な事業を展開
<三井物産株式会社 概要>
- 設立:1947年
- 本社:東京都千代田区大手町一丁目2番1号
- 代表者:代表取締役社長 堀健一
- 事業内容:金属資源、エネルギー、プロジェクト、モビリティ、化学品、鉄鋼製品、食料、流通事業、ウェルネス事業、ICT事業、コーポレートディベロップメントの各分野において、全世界に広がる営業拠点とネットワーク、情報力などを活かし、多種多様な商品販売とそれを支えるロジスティクス、ファイナンス、さらには国際的なプロジェクト案件の構築など、各種事業を多角的に展開