マチソン・トライガスが再生可能燃料を原料とした水素供給の長期契約締結
米国アラバマ州モービルのVertex社製油所向け
日本酸素ホールディングス(日本酸素HD)の米国事業会社であるMatheson Tri-Gas, Inc.(本社:米国テキサス州、以下「Matheson」)は、Vertex Energy(以下、Vertex 社)がアラバマ州モービルに保有する生産量 7 万 5 千バレル/日の製油所向けに、既設設備からの水素供給に加え、新たに再生可能燃料を原料とした水素の長期供給契約を締結した。
Matheson が今回新たに設置する設備は、30mmscfpd(百万立方フィート/日)以上の水素製造能力を持ち、天然ガスを原料にした従来の水素製造に加え、Vertex 社が製造する再生可能ディーゼルから副生される再生可能炭化水素燃料(炭素数 C1-C10、バイオナフサやその他バイオ由来燃料などを含む)を原料とした水素も製造、供給することができる。日本酸素HDとして、再生可能炭化水素燃料を原料とした HyCO プラントの設置は今回が初めてとなる。
また本設備は、Matheson HYCO チームのグローバルスタンダードである安全性、最高レベルの安定供給、そして Vertex 社の求める供給仕様を十分に考慮した最適な設計となる。本設備の基本設計は完了し、調達も含めたエンジニアリングが現在進行中。
Vertex 社のJames Rhame COOは、”Matheson はその卓越した専門知識により、Vertex 社が推進しているエネルギー転換戦略に貢献してくれるでしょう“とコメントし、「Vertex 社は、Matheson との協業により、同社から当社モービル製油所における再生可能ディーゼルの生産に関する支援を期待しています。 Matheson が、当プロジェクトに対して、その卓越した知見、技術を提供していただくことで、我々のエネルギー転換戦略の実現に貢献してもらいたいと思います。引き続き、この協力関係によって、本プロジェクト予定通り進行し、操業できることを願っています」と述べた。
今回の契約は、経済合理性を踏まえた水素ガス供給の提案という日本酸素HDグループのカーボンニュートラルに向けたコミットメントを実証し、同社のグローバル HyCO 事業のフットプリント拡大に向けた重要な位置づけとなる。さらに、Matheson が保有するアラバマ州のマッキントッシュとサラランド、フロリダ州西部のペンサコーラにある既存の水素製造施設を含む、この地域における日本酸素HDグループの HyCO 事業の存在感を高めるものとなる。
グループでは、 グローバルでの HyCO 事業の展開において、引き続き、対象となる顧客やプロジェクトを積極的に探索するとともに、十分精査しながら、事業成長とカーボンニュートラルな社会の実現に取り組む。