東邦アセチレン 2023年3月期第3四半期連結決算
期末配当を10円増配し40円。溶解アセチレン、酸素及び窒素は需要が減少
東邦アセチレンの2023年3月期第3四半期連結決算は、売上高248億9900万円(前年同期比12.9%増)、営業利益10億2700万円(同44.1%増)、経常利益11億5300万円(同45.9%増)、親会社株主に帰属する純利益6億4700万円(同36.2%増)となった。
期末配当予想を修正し、10円増配の40円とし、年間配当予想を60円を予想する。修正の理由については、2022 年5月 13 日に公表した「新中期経営計画」において、株主への株主還元方針として累進配当施策の方針による。通期の連結業績予想に変更は無い。
セグメント別業績
ガス関連事業
売上高は、157億19百万円と前年同四半期に比べ18億2百万円(13.0%)の増加、営業利益は13億43百万円と前年同四半期に比べ2億54百万円(23.3%)の増加となった。
溶解アセチレン、酸素及び窒素は需要が減少したものの調達コスト増加に伴う販売価格の改定に加え、アルゴンは発電所工事向けに、水素は石英加工向けに、食品用ガスは行動制限の緩和を受け外食産業向けに需要が増加、液化石油ガス及び石油類は輸入価格の上昇の影響を受け、売上高は増加した。
利益面は、電気料金の大幅な上昇に伴う製造コストの増加に加え、水素は調達コストが増加したが、食品用ガスの出荷量が大幅に増加したこと、前年に実施した多賀城工場の大規模定期修理がなかったこと等により、営業利益は増加となった。
器具器材関連事業
売上高は、74億87百万円と前年同四半期に比べ10億55百万円(16.4%)の増加、営業利益は2億90百万円と前年同四半期に比べ1億32百万円(84.5%)の増加となった。
溶接材料は販売価格を改定したことに加え、溶接切断器具は大型工作機械の需要が増加したこと等により売上高は増加した。営業利益は、売上総利益の増加に伴い増加となった。
自動車機器関連事業
売上高は、8億99百万円と前年同四半期に比べ3億28百万円(57.4%)の増加、営業損益は前年同四半期に比べ47百万円増加し、32百万円の営業利益(前年同四半期は14百万円の営業損失)となった。
自動車部品メーカーの設備投資需要の回復を受け、営業利益を確保した。
製氷機関連事業
売上高は、5億64百万円と前年同四半期に比べ3億50百万円(38.3%)の減少、営業利益は32百万円と前年同四半期に比べ9百万円(39.5%)の増加となった。
製氷・冷凍機械の大型物件に対する仕掛の減少により売上高及び売上総利益は減少したが、販売費及び一般管理費は前期に発生した保証工事等が大幅に減少したこともあり、営業利益は増加した。
その他
売上高は、2億28百万円と前年同四半期に比べ6百万円(3.0%)の増加、営業利益は38百万円と前年同四半期に比べ8百万円(27.2%)の増加となった。
医療機器の需要が増加したことにより、売上高及び営業利益は増加となった。