日本鯨類研究所ブースでJFEコンテイナー製「水素燃料電池用高圧複合容器」を展示
新サイズの6.8L容器、充填圧力29.4MPa、2.8L容器比で約3.5倍のガス容量
JFEコンテイナーの水素燃料電池用高圧複合容器が、2023年6月26日~28日に幕張メッセで開催された「第8回 Japan Drone 2023 -Expo for Commercial UAS Market-」の指定鯨類科学調査法人 一般財団法人日本鯨類研究所(以下、「日本鯨類研究所」)のブースで展示された。
ブース展示されたのは従来の最大サイズである2.8L容器(充填圧力19.6MPa)だが、実機搭載予定の水素燃料電池用高圧複合容器は、新サイズの6.8Lとなる。各種試験や高圧ガス保安協会への申請および承認を経て、2023年夏の市場投入を予定しており、JFEコンテイナーの他の高圧複合容器と同様、水素、空気、窒素などの充填が可能となる。充填圧力は29.4MPa、2.8L容器と比べて約3.5倍のガス容量があり、水素燃料電池搭載アプリケーションの長時間稼働を見込む。
日本鯨類研究所は、新たな鯨類調査手法として航空目視調査の活用を目指し、2019年より無人航空機(UAV)の開発を開始。2021年に純国産VTOL-UAV(垂直離着陸型・自律型無人航空機)の「飛鳥」を開発し、すでに強風や船体の揺れなど海上の障害下において、ワンフライトで最長100km以上の飛行、および上空から搭載カメラで鯨類の生息状況を撮影することが可能となっている
今回、さらなる飛行距離の伸長とペイロード(機材搭載)能力向上、またゼロ・エミッションを目的に、国産の水素燃料電池システムを搭載した次世代機体の開発を開始し、その飛行実験機「飛鳥 改五丙二型」(F.T.B. ASUKA Mark V H2)にJFEコンテイナーの水素燃料電池用高圧複合容器が搭載される予定。2025年春までに実用化する計画で、高圧ガス保安法に対する経済産業大臣の特別認可や国土交通省が定めるレベル4飛行など、各種認証取得へ準備を進めている。