東京ガスケミカルが日本金属板橋工場に、独自の排水処理ソリューションを提供
都の工業用水事業廃止で、上水への切り替えによるコスト増加の懸念
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(社長:小西 康弘、以下「TGES」)の子会社である東京ガスケミカル(以下「TGC」)は、日本金属株式会社(社長︓下川 康志、以下「日本金属」)板橋工場に、東京ガスグループ独自の水処理技術による排水処理ソリューションの提供を開始した。
2023 年3 月に東京都の工業用水事業が廃止となり、上水への切り替えによるコスト増加の懸念がある中、排水回収率約 60%向上*1を可能とし、大幅な節水による省コスト・省資源化を実現する。
東京ガスグループは、1985 年から主に自グループの工場やビル向けに水処理製品の取り扱いを開始*2 し、現在はその長年の経験やノウハウを活かし、顧客の工場内の水処理設備の導入やコンサルティング等、工場向け水処理ソリューション*3を展開している。
今回の日本金属板橋工場への水処理ソリューション(以下「本ソリューション」)は、老朽化していた排水処理設備を更新し、工場排水の処理から回収までの一連の工程に対して、東京ガスグループ独自の水処理技術を活用したフッ素含有排水回収システムと排水回収の安定稼働を目的とした汚泥返送制御システムを導入することで、排水回収率向上や排水処理効率向上、薬剤使用量削減等を実現する。また、中央監視システムも新たに導入し、工場オペレーションの省力化、運営管理の高度化に貢献する。
本ソリューションのポイント
- 排水回収工程へのフッ素含有排水回収システム導入による回収率約 60%向上
東京ガスグループが約半年間のトライアルを経て開発した独自技術*4 により、従来では回収が難しかったフッ素含有排水の回収を可能にし、排水回収率が約60%向上した。回収率向上は節水に繋がり、省コスト・省資源化を実現する。 - 排水処理工程への汚泥返送制御システム導入による薬剤使用量削減・排水処理効率向上
汚泥返送制御システム導入と工場排水に対する最適な薬剤処理により、薬剤使用量を削減する。また、汚泥返送の制御により、排水処理の効率が上がり、後段の排水回収設備の安定稼働にも貢献。 - 中央監視システムの導入による工場オペレーションの省力化・運転管理高度化
本設備の各センサーの信号や設置されたカメラ映像を通じて、遠隔監視が可能な中央監視システムを導入することで、工場オペレーションの省力化や運転管理の高度化を図る。
*1︓設備導入前との比較
*2︓1985 年に TGC にて水処理製品の取り扱い開始
*3︓東京ガスグループの工場向け水処理ソリューション
東京ガスケミカル:https://www.tgc.jp/product/watertreatment.html
東京ガス株式会社︓https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/fit/water.html
*4︓フッ素含有排水の回収システムについて、東京ガス株式会社にて特許出願中