山陰酸素工業、水のマイクロインフラ構築を目指すWaqua社へ出資
脱炭素・エネルギー、DX、地域課題解決でスタートアップと連携
山陰酸素工業は、水のマイクロインフラ構築を目指す株式会社Waqua(本社:沖縄県うるま市、代表取締役:柳瀬 善史)に出資した。
Waquaは特許技術による、世界最小クラスで可搬型の淡水化装置の製造と、装置の稼働状況をIoTで遠隔監視できるアプリケーションを開発するディープテックスタートアップ。現在、国内外を問わず水道が引けない船舶や工事現場等で装置の導入が進んでいる。水のマイクロインフラ構築による世界中の水問題解決を目指す。
近年日本において、老朽化が進んでいる水道インフラの維持が社会的な課題となっている。山陰酸素工業では、Waqua社が提供する小型分散型での水供給ソリューションには大きな可能性があるとし、マイクロインフラ構築により、災害時や水道が引けない場所でもこれまで通りに安全に水を使用できることを期待する。
山陰酸素工業は、地域インフラの一端を担う企業として、Waqua社との連携で地域インフラに関わる課題解決を目指す。短期的には、循環式手洗いユニットを土木工事等の現場へ導入、淡水化装置を船舶へ搭載、また災害発生時の生活用水の供給手段として導入を進めて、水が自由に使えない環境での課題を解決する。また中長期的には、水道インフラの代替を想定し、まず山陰で水道設備の更新が難しい小規模コミュニティにて実証実験を行い、マイクロインフラの構築と社会実装を目指す。
小型海水淡水化装置 MYZ E-60
世界最小クラスで運搬可能。海や河川から取水し真水を造る。
循環式手洗いユニット MYZ Oasys
手洗いに利用した水を、殺菌処理し再利用することで給排水の手間削減。
CVC推進室の取り組みについて
山陰酸素工業は2023年3月、既存事業の基盤強化と新規事業創出の更なる加速化を目的として、スタートアップとの積極的な連携を推進するために、事業会社系では山陰初*となる「CVC推進室」を設置している。
※自社調べ。「CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)」とは投資事業を本業としていない事業会社が自社とのシナジー強化を主な目的として、未上場のスタートアップに出資する手法のこと。
重要視する三つの視点
山陰酸素工業を中核とする山陰酸素グループは、2032年に向けた長期ビジョンを策定した。働く人と地域に新たな価値を提供し循環させる『「幸せをめぐらせるグループ」になる。』ことを掲げている。ビジョン実現に対しバックキャストし、既存のエネルギー関連事業の強化と、リソースを活かした新規事業創出が可能なスタートアップを出資対象とする。
初期的には、脱炭素・エネルギー及びDX領域や、山陰の地域課題解決に関連するスタートアップとの連携を通して、新たな価値を提供し循環させていくことを目指す。
山陰酸素工業株式会社 会社概要
- 社名:山陰酸素工業株式会社
- 所在地:鳥取県米子市旗ヶ崎2201番地1
- 代表者:代表取締役社長 並河 元 (なびか げん)
- 事業内容:産業用・医療用ガス、LPガス・液化天然ガス(LNG)の販売、 電気の販売(小売電気事業者登録番号A0264)、ガス関連器材の販売、空調機器の販売、 ガス供給設備設計・施工、住宅リフォーム、
- EMS・省エネルギーコンサルティング事業、補助⾦・助成⾦の申請サポート、BCP対策⽀援事業など
- URL:https://www.sanin-sanso.co.jp/home/
株式会社Waqua 会社概要
- 社名:株式会社Waqua
- 所在地:沖縄県うるま市勝連南風原5192-47
- 代表者:代表取締役社長 柳瀬善史
- 事業内容:小型海水淡水化装置などの水処理関連機器やITサービスの企画開発・製造販売
- URL:https://waqua.com/