液化CO2内航船輸送と港湾整備の共同検討で合意

石油資源開発と日本ガスライン、CCS・CCUS実装で覚書

 石油資源開発と日本ガスライン(以下「NGL」)は、液化CO2内航船輸送及び港湾整備によるCCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素(CO2)の回収・貯留)およびCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization, and Storage:CO2の回収・有効活用・貯留)の将来的な社会実装を目指した共同検討の実施に合意する覚書を11月に締結した。

 石油資源開発は、2050年までのカーボンニュートラル対応の方向性をとりまとめた「JAPEX2050」において、CCS / CCUSの早期の実用化と事業化に注力して取り組むことを掲げている。CCS / CCUSの社会実装のためには、CO2の排出密集地から国内外の遠方貯留適地への効率的な液化CO2輸送の実現、最適なCCS / CCUSバリューチェーンの構築が必要であり、60年以上の高圧ガス海上輸送の歴史を持つNGLと共同検討を実施する。

 本共同検討では、NGLがこれまで高圧ガスの内航船運航事業で培った豊富な知見と、石油資源開発が石油・天然ガスE&P事業(Exploration & Production:石油・天然ガスの探鉱・開発・生産)や国内のインフラ・ユーティリティ事業(Infrastructure / Utility:天然ガスやLNGの安定供給等)で培った経験をもとに、日本全国の主要港湾を繋ぐ内航船による液化CO2輸送の可能性およびその効率性の検討、さらに将来的な液化CO2内航船輸送の社会実装・事業化・規模拡大に向けた主要課題の洗い出しを行う。