AWライフソリューション、北海道虻田郡倶知安町に中継拠点のLPガスバルクセンターを新設

輸送用タンクを交互に入れ替える「エクスチェンジ方式」を新採用

 北海道でLPガスの販売事業を展開するエア・ウォーター・ライフソリューション(以下、AWライフソリューション)は、北海道虻田(あぶた)郡倶知安(くっちゃん)町に所在する同社サービス拠点(倶知安ハローガスセンター)に、中継拠点となるLPガスバルクセンターを新設し、2023年11月28日より稼働を開始した。同センターには固定式のタンクを設置せず、輸送用タンクを交互に入れ替える「エクスチェンジ方式」を新たに採用した。

倶知安ハローガスセンター
供給方法のイメージ

 AWライフソリューションのサービス拠点がある北海道倶知安町周辺は、ニセコ・ルスツをはじめとした国内でも屈指のオールシーズンリゾートエリアであり、特にウインターシーズンの良質なパウダースノーを求め長期滞在する外国人観光客のインバウンド増加を背景に、大型ホテル・コンドミニアム・リゾート施設等の開業と、コロナ後の大型ホテル・業務用施設等の再開で、LPガスの販売量が増加している。

 一方、こうした同エリアの大口顧客へは、室蘭市に位置する二次基地から長距離輸送を行ってきたが、需要拡大を踏まえて、効率的かつ災害時にも安定的に対応できる配送体制が重要な課題となっていた。

 これらの課題に対応するため、LPガス輸送用タンクをそのまま充填設備に接続し、空の輸送用タンクを入れ替える「エクスチェンジ方式」を採用したLPガスバルクセンターを新設した。まとまった量のLPガスを搬入・貯蔵し、小回りの利く小型バルクローリー車へ直接移し替え、エリア内の顧客へ短距離で供給することが可能となる。

 これにより、顧客へ迅速かつきめ細やかな配送が可能となり、コスト低減を実現。さらに、地震や風雪などで車両の通行ができなくなるような不測事態においても、バックアップ機能を果たす。

 AWライフソリューションでは、本方式を北海道における新たなLPガス供給モデルとして他地域でも展開することを検討しており、今後も同社は地域のエネルギーインフラを確実に担っていくとしている。

設備の特長

LPガスバルクセンター
LPガスバルクセンター
  • トレーラーで輸送された輸送用タンク(10~11t)を固定式のタンクの替わりとしてセンターヤードに設置。充填設備に直接接続し、エリア配送用の小型バルクローリー車へLPガスを移送充填。
  • タンクの残量が空になるタイミングで、輸送用タンクを入れ替える事で作業が省力化。
  • タンクを固定設置しないことから充填設備が簡素化。

LPガスバルク車専用充填製造設備の概要

  • 名称:エア・ウォーター・ライフソリューション株式会社 倶知安ハローガスセンター(バルク専用基地)
  • 所在地:北海道虻田郡倶知安町字琴平157番地
  • 面積:270㎡ 
  • 受入:輸送用トレーラータンク2基分
  • 払出:配送用バルク車1車分
  • 充填量:200t/月(20日稼働)
  • 充填時間:約10分