東邦アセチレン 2024年3月期第3四半期連結決算
高圧ガスの価格改定浸透、発電所向けに窒素の出荷量増加
東邦アセチレンの2024年3月期第3四半期連結決算は、売上高256億0900万円(前年同期比2.9%増)、営業利益14億4300万円(同40.5%増)、経常利益16億5200万円(同43.2%増)、親会社株主に帰属する純利益9億8000万円(同51.3%増)となった。直近公表の通期連結業績予想と年間配当金予想に変更は無い。
セグメント別業績
ガス関連事業
売上高は、148億3200万円と前年同四半期に比べ4億1900万円(2.9%)増加、営業利益は14億2300万円と前年同四半期に比べ4億6200万円(48.2%)の増加となった。液化石油ガスは輸入価格の変動に伴い販売価格が下落したが、各種高圧ガスは調達コスト増加に伴う販売価格の改定が浸透したことに加え、窒素は発電所向けの出荷数量が増加し、売上高は増加した。
利益面では、電気料金の上昇に伴い製造コストが増加したが、液化石油ガスの輸入価格の変動に伴い仕入価格が下落したこと、各種高圧ガスの価格改定の浸透及び窒素の好調な出荷等により、営業利益は増加した。
エスプーマ関連事業
売上高は、13億8200万円と前年同四半期に比べ7600万円(5.8%)増加、営業利益は3億8500万円と前年同四半期に比べ200万円(0.8%)の増加となった。食品用ガスの販売価格改定の浸透及び食品関連器材の需要が増加したこと等により売上高は増加した。営業利益は、食品用ガス容器の購入に伴う販売費及び一般管理費が増加したものの、売上総利益の増加に伴い増加となった。
器具器材関連事業
売上高は、79億5300万円と前年同四半期に比べ4億6500万円(6.2%)増加、営業利益は3億7700万円と前年同四半期に比べ8600万円(29.9%)の増加となった。溶接材料は自動車関連向け、溶接切断器具は消耗品及び大型設備の需要が増加したこと等により売上高は増加した。営業利益は、売上総利益の増加に伴い増加した。
自動車機器関連事業
売上高は、4億8300万円と前年同四半期に比べ4億1600万円(46.3%)減少、営業損益は前年同四半期に比べ4300万円減少し、1100万円の営業損失(前年同四半期は3200万円の営業利益)となった。自動車部品メーカーの国内外の設備投資需要が減少したこと等により売上高は減少し、営業損失となった。
製氷機関連事業
売上高は、7億8100万円と前年同四半期に比べ2億1600万円(38.4%)増加、営業利益は5000万円と前年同四半期に比べ1800万円(56.4%)の増加となった。製氷・冷凍機械の大型物件の増加及び作業進捗が進んだことにより、売上高及び営業利益は増加した。
その他
売上高は、1億7600万円と前年同四半期に比べ5100万円(22.7%)減少、営業利益は3300万円と前年同四半期に比べ400万円(13.0%)減少となった。大型の医療用ガス配管工事の減少により、売上高及び営業利益は減少した。