日本コンセプト 2023年12月期通期連結決算

高圧ガスビジネスの売上高9億3500万円、1.5%増

 日本コンセプトの2023年12月期第通期連結決算は、売上高172億9200万円(前年同期比25.1%減)、営業利益33億0400万円(同32.4%減)、経常利益34億9500万円(同25.8%減)、親会社株主に帰属する純利益24億3100万円(同25.4%減)だった。

 グループの国際輸送売上は、2021年より高騰していた海上運賃が低下してきたこともあり前年を下回った。タンクコンテナの特色を活かした貨物の保管業務や加温業務等のタンクコンテナ輸送に附帯する売上は順調に推移した。2024年のドライバー不足問題が4月に迫るなか、モーダルシフトの活用、全国8か所の支店を活かしたSTOCK & DELIVERYによる長距離輸送方法の変更提案を推進することにより従来の国内輸送形態からの新規案件獲得に注力した。

 更に、ケミカルタンカーからタンクコンテナによる輸送モードへの切り換えへの推進の徹底を図り、営業を強化。また、海上運賃の低下による売上原価の低減や円安による為替差益の計上も収益向上に寄与した。

 高圧ガスビジネスにおいては、主にフロンガスを中心とした高圧ガス専門の営業を推進する日コン外航ガスタンクケミカル株式会社を6月に設立し、当連結会計年度における売上高は、9億3500万円(前年は9億2100百万円)となった。

 2024年12月期の通期連結業績予想は、売上高190億8900万円(前年同期比10.4%増)、営業利益30億7100万円(同7.1%減)、経常利益30億2700万円(同13.4%減)、親会社株主に帰属する純利益20億6600万円(同15.0%減)。年間配当金は普通配当が60円(前年同期比10円増配)に、創業30周年記念の特別配当25円を見込む。

 2024年12月期の見通しでは、事業開始から8年目を迎える高圧ガス事業において、2023年6月に設立した日コン外航ガスタンクケミカル株式会社の本格稼働により業容拡大のペースが加速すると予想。このほかISO仕様のガスタンクコンテナに加え、国内規則に応じた仕様のガスタンクコンテナを提供する新たなリース需要獲得も見込む。

 他方、新規に開設する新潟支店では、京葉臨海支店や阪神支店で提供しているガスタンクコンテナの荷姿での高圧ガスの保管、フロンガスの詰替え、ガスタンクコンテナの定期検査、フロンガスの回収、再生、無害化などのサービスが提供できるようになることから、高圧ガスにかかる事業も一段と伸展するとしている。