岩谷産業とコスモエネルギーHDが資本業務提携
サービスステーションネットワークを活用した水素ステーションの整備拡大や水素供給ネットワークを構築
岩谷産業とコスモエネルギーホールディングス(以下「コスモエネルギーHD」)は、2024年4月23日開催の両社の取締役会において、資本業務提携契約を締結することを決議した。
資本業務提携の目的
岩谷産業とコスモエネルギーHD は、2050年のカーボンニュートラルに向けて、エネルギー需要が変化する中、LPガス・石油をはじめとした化石燃料から、水素や再生可能エネルギーへのスムーズな移行に向けて、それぞれが有する経営資源やノウハウを結集しながら、より一層の連携を深めていくことが、新たなシナジーを創出し、両社の企業価値向上に資するとの見解を共有するに至り、資本業務提携を行うことで合意した。
その中でも、水素分野において、岩谷産業とコスモエネルギーHDは、2022年3月8日に、水素事業での協業検討に関する基本合意書を締結し、2023年2月には、水素ステーション事業協業を目的として、岩谷コスモ水素ステーション合同会社を、2023年11月には、水素関連プロジェクトのエンジニアリング事業協業を目的として、コスモ岩谷水素エンジニアリング合同会社を設立するなど、協業関係を強化している。資本業務提携契約の締結を機に、その取り組みを一層強化し、加速する。
資本業務提携の内容
(1)業務提携の内容
岩谷産業とコスモエネルギーHD との間で、業務提携に関して、下記の領域について検討を進めることを合意した。今後、両社間にて発足する提携推進委員会の中で具体的な提携内容について協議し、推進する。
特に水素エネルギー分野に関しては、これまでの協業関係に加え、コスモエネルギーグループが保有する SS(サービスステーション)ネットワークを活用した水素ステーションの整備拡大や、岩谷産業とコスモエネルギーグループが保有する水素事業における知見やインフラ等の経営資源を最大限活用することにより製造から供給、小売りまでの水素供給ネットワークの構築を検討する。
①脱炭素社会の実現に向けた取り組み
- 水素エネルギー社会に向けたインフラ整備
- 国内におけるグリーン水素製造
- 脱炭素関連事業の拡充
- 次世代燃料の開発促進
②既存の事業分野における関係強化
- エネルギー分野における調達機能の強化、効率化
- 産業ガス分野における製造機能の強化
- 化学品・資源分野における製造・販売機能の強化
- 顧客基盤を活用した共同マーケティング
<提携推進委員会の設置>
業務提携の推進を行う組織として、両社の代表取締役を委員長とする提携推進委員会を設置する。上記以外の領域における連携についても、今後両社で検討する。
(2)資本提携の内容
岩谷産業は、2023年12月1日付「コスモエネルギーホールディングス株式会社の株式追加取得及び資金の借入に関するお知らせ」にて開示した通り、コスモエネルギーHD 株式の追加取得により筆頭株主となり、その後、公正取引委員会の審査の結果、排除措置命令を行わない旨の通知を受領し、2024年3月27日にコスモエネルギーHD の株式250,000 株の追加取得を行った結果、岩谷産業の議決権保有割合注1は、20.07%になり、持分法適用関連会社となった。
注1:コスモエネルギーHD が 2024年2月8日に公表した「四半期報告書(第9期第3四半期)」に記載された 2023年12月31日現在のコスモエネルギーHD の総株主の議決権の数(882,208 個)に対して岩谷産業が保有する議決権数の割合(小数点以下第三位を四捨五入)。