北海道でバイオディーゼル燃料を活用したB5軽油の供給・使用を開始
エア・ウォーター、出光興産、鹿島建設の3社
出光興産(以下、出光)、エア・ウォーター、鹿島建設(以下、鹿島)は、鹿島が北海道内の工事現場で使用する建設機械および発電機向け燃料として、バイオディーゼル燃料*¹を混合した軽油(以下、B5軽油*²)の供給・使用を開始する。
本B5軽油は北海道で回収した使用済み食用油を用いて製造されており、厳格な商品規格をクリアした「出光バイオディーゼル5(イデミツバイオディーゼルファイブ)」として供給される。
工事現場から排出されるCO₂の大部分は建設機械および発電機で使用される燃料に由来する。そのため、脱炭素化を推進するためにはバイオディーゼル燃料などの低炭素燃料の普及が期待されている。しかし、バイオディーゼル燃料の普及には、供給体制の構築や製造における品質管理が課題となる。
本B5軽油は、出光が北海道製油所で製造する軽油と、株式会社白老油脂(本社:北海道白老町)が北海道内のセイコーマートの店内調理「HOT CHEF」などから回収した使用済み植物油を用いて製造されたバイオディーゼル燃料を原料に、エア・ウォーターのグループ会社であるエア・ウォーター・ライフソリューション株式会社(本社:北海道札幌市)の石狩工場にて混合して製造される。
出光は、B5軽油の品質分析を実施、軽油としての強制規格*³並びに独自の商品規格をクリアしたB5軽油(商品名:「出光バイオディーゼル5」)を鹿島の北海道内の工事現場に供給する。
3社の役割および取り組み
出光
厳格な商品規格をクリアした独自商品「出光バイオディーゼル5」を鹿島の北海道内の工事現場に供給。また、特約販売店とのグループネットワークを生かして、ラストワンマイル(使用する現場までの最後の区間)までのサプライチェーンを構築することで、「出光バイオディーゼル5」の普及を推進する。
エア・ウォーター
北海道内最大級の自社製造設備を活用しB5軽油を製造。地産地消の低炭素エネルギーであるバイオディーゼル燃料の地産地消・普及拡大と共に、製品・事業を通じたカーボンニュートラル社会へ貢献を通じて、SDGsの達成に向けた取り組みを進める。
鹿島
鹿島の工事現場にて「出光バイオディーゼル5」を使用することで、CO₂削減の取り組みを推進し、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて2030年のバイオ燃料転換率65%を目指す。
(参考)鹿島環境ビジョン2050plus
https://www.kajima.co.jp/sustainability/policy/vision/index-j.html
*¹バイオディーゼル燃料:廃食油や獣脂、菜種油、大豆油、コーン油など生物資源(バイオマス)を原材料とした液体燃料の総称。
*²B5軽油:軽油に5%以下のバイオディーゼル燃料を混合した燃料。「揮発油等の品質の確保等に関する法律(品確法)」で規定されている規格を満たした燃料で、軽油と同様に使用可能。
*³強制規格:「揮発油等の品質の確保等に関する法律(品確法)」で定められている規格のこと。
会社概要
出光興産株式会社
- 本社 :〒100-8321 東京都千代田区大手町1-2-1
- 代表者:木藤 俊一
- 設立:1940年
- 主な事業内容:燃料油事業、基礎化学品事業、高機能材事業、電力・再生可能エネルギー事業、資源事業
- ウェブサイト:https://www.idemitsu.com/jp/index.html
エア・ウォーター株式会社
- 本社:〒542-0081 大阪府大阪市中央区南船場2-12-8
- 代表者:代表取締役会長・CEO 豊田 喜久夫
- 設立:1929年
- 主な事業内容:産業ガスの供給を原点に、「地球環境」と「ウェルネス」という2つの成長軸のもと、「デジタル&インダストリー」「エネルギーソリューション」「ヘルス&セーフティー」「アグリ&フーズ」の4事業領域を展開。製品・事業を通じてSDGs達成はもとよりカーボンニュートラル社会の実現に貢献。
- ウェブサイト:https://www.awi.co.jp/ja/index.html
鹿島建設株式会社
- 本社:〒107-8388 東京都港区元赤坂1-3-1
- 代表者:代表取締役社長 天野 裕正
- 設立:1930年
- 主な事業内容:建設事業、開発事業、設計・エンジニアリング事業ほか
- ウェブサイト:https://www.kajima.co.jp/