帝人 2025年3月期第2四半期連結決算(IFRS)

CPAPレンタル台数が増加、下期も上振れを予想

 帝人の2025年3月期第2四半期連結決算は、売上収益5075億0300万円(前年同期比7.5%増)、事業利益186億4400万円(同62.7%増)、営業利益476億8500万円の赤字(前年同期は17億9900万円の黒字)、親会社株主に帰属する中間利益533億6100万円の赤字(前年同期は19億5700万円の赤字)となった。

 連結子会社の Teijin Automotive Technologies NA Holdings Corp.(TAT)の固定資産につき、一部プログラムにおける販売減及び一部工場での生産性悪化等により、同社の事業損益に関して短期計画の達成が困難となったこと等から、減損の兆候が認められたため、減損テストを実施。減損テストの結果、TAT の固定資産の回収可能価額がその帳簿価額を下回ったため、2025 年 3 月期第2四半期の連結決算において減損損失574億円を「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」としてそれぞれ446億円、129億円計上した。

 直近の通期業績予想を変更し、売上収益1兆0100億円(前期比5.2%増、前回予想から変更無し)、事業利益280億円(同27.5%増、前回予想から5億円増)、営業利益800億円の赤字(前年同期は49億円の赤字、前回予想から990億円減)、親会社の所有者に帰属する当期利益250億円(前年同期は117億円の赤字、前回予想は未定)とした。また、中間配当を前回予想の15円から10円増配し25円とし、期末配当についても前回予想比10円増配の25円へ修正した。

 在宅医療分野を含むヘルスケアセグメントの売上収益は693億円(前年同期比14億円の減収、前年同期比2.0%減)、事業利益54億円(同37億円の減益、同40.5%減)。在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP)レンタル台数、オスタバロ販売量が増加も、医薬品薬価改定や在宅医療での消耗品コスト増等の影響により減益だった。在宅酸素療法(HOT)市場は横ばい。

 ヘルスケアセグメントの通期業績見通しでは、売上収益1400億円(前年同期は1447億円、前回予想から変更無し)、事業利益70億円(同182億円、前回予想は60億円)へ修正し、CPAPレンタル台数の販売上振れや固定費削減により事業利益は前回予想比10億円の増益を見込む。