レゾナックHD 2024年12月期通期連結決算
2025年12月期業績予想はコア営業利益980億円、半導体・電子材料セグメントが業績牽引
レゾナック・ホールディングスの2024年12月期通期連結決算は、売上高1兆3892億7700万円(前年同期比7.8%増)、営業利益787億5000万円(前年同期は37億6400万円の損失)、経常利益696億9200万円(同147億7300万円の損失)、親会社株主に帰属する純利益554億2200万円(同189億5500万円の損失)となった。
2024年11月12日に公表した2024年12月期通期連結業績予想と比較して、売上高で72億7700万円増加、営業利益で12億5000万円増加、経常利益で81億9200万円増加、親会社株主に帰属する純利益で234億2200万円増加となった。売上高、営業利益はほぼ業績予想並みだったが、経常利益は、為替相場が想定より円安方向に振れたことによる為替差益の影響等で増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失発生額が発生予想額を下回ったことにより、予想値対比で大幅な増益となった。年間配当金予想に変更はない。
黒鉛電極事業において、経営環境の著しい悪化により事業の収益性が低下。当該事業に関し、回収可能価額が帳簿価額を下回る資産について減損処理を行った結果、マレーシアで 123 億円、長野県大町で 95 億円の減損損失を特別損失に計上した。
2025年12月期の通期連結業績予想(国際財務報告基準(IFRS)適用)は、売上高1兆4220億円、コア営業利益980億円、営業利益490億円、親会社株主に帰属する当期利益260億円とした。半導体需要を背景にコア成長事業である半導体・電子材料への積極的な設備投資を続けるとともに、引き続き事業ポートフォリオ改革、諸施策を進める。
関連するセグメント別概況
【半導体・電子材料セグメント】
半導体材料は市況の回復に伴う販売数量増により増収。デバイスソリューションは、HDメディアがデータセンター向け需要の回復により大幅な増収、SiCエピタキシャルウェハーも販売数量の増加で増収となった。セグメント売上高は4451億3600万円(前年同期比31.6%増)、営業利益は629億2700万円(前年同期は94億2200万円の損失)。
【ケミカルセグメント】
石油化学は、ナフサ価格上昇に伴う販売単価上昇により増収となるも、誘導品の定修による販売数量減で減益。化学品は、売上高は前期並み、一部製品の原料高により減益となった。黒鉛電極は、市況低迷の影響を受け販売数量、販売単価ともに下落し減収となるも、低価法の戻り益があり赤字縮小。セグメント売上高は5173億9000万円(前年同期比0.2%増)、営業利益は95億4300万円(同23.7%増)。