日本酸素HD 2025年3月期第4四半期に減損損失を計上し、通期連結業績予想を修正
アメリカでの水素生産設備の建設計画中止に伴い、累計で260億円の減損損失
日本酸素ホールディングスは、2025年3月期第4四半期において、152億0400万円の減損損失を計上し、2025年2月5日に発表した2025年3月期通期連結業績予想を修正した。
アメリカで建設を進めていた水素生産設備の建設計画中止に伴い、当第3四半期連結累計期間において107億9900万円の減損損失を認識、帳簿価額を回収可能価額まで減額していた。今回、改めて現状の事業環境を踏まえて、将来の回収可能性を慎重に検討した結果、当設備の建設再開目途が立たないことから、当設備について、第4四半期に新たに152億0400万円の減損損失を計上する。これにより、当設備の減損損失累計額は260億0300万円となる。この減損の計上が来年度の業績に影響する予定は無い。
2025年3月期通期連結業績予想の売上収益は、価格マネジメントや円安に伴う為替による増収が見込まれるものの、複数の主要な地域における販売数量の減少による減収も影響する見通しであることから、前回予想の1兆3000億円を維持した。
一方、コア営業利益は、価格マネジメントが第4四半期以降も堅調に推移していることから、前回予想を10億円上方修正し、1860億円とした。
営業利益は、当第4四半期に土地建物の売却益の計上が予想されるものの、上記の減損損失の影響等により、前回公表した予想を約150億円下回る見通しで、1630億円とした。これに伴い、当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益についても、前回公表した予想を105億円下回る見通しで、親会社の所有者に帰属する当期利益は965億円へ下方修正した。
期末配当予想については、2024年5月13日に公表した予想(1株当たり24円)から変更は無い。