大陽日酸と大陽日酸メジャークラブ「令和8年新春合同賀詞交歓会」を開催
2026年4月に社名を変更、115年前に日本の産業の近代化に不可欠な産業ガスを供給するために創業された酸素屋の原点を未来の起点に
大陽日酸は大陽日酸メジャークラブと合同で、2026年1月13日正午から「令和8年新春合同賀詞交歓会」を東京都千代田区のホテルニューオータニ「鶴の間」で開催した。
冒頭、大陽日酸の永田研二代表取締役社長は、新年挨拶の中で創業の原点に立ち返り未来の起点として、2026年4月に社名を「大陽日酸」から「日本酸素」へと変更することを宣言。不安定な国際情勢や国内の経済環境に触れながら、半導体や宇宙開発といった日本の成長産業における産業ガスの不可欠な役割と、顧客の製品価値を高める産業ガスの提供価値の重要性を強調して、次の様に述べた。
「あけましておめでとうございます。大陽日酸グループを代表いたしまして、2026年賀詞交歓会に一言ご挨拶を申し上げます。ご多用の中、このように多数、賀詞交歓会にご参集賜りまして本当にありがとうございます。また、普段から大陽日酸のみならず、日本液炭、日酸TANAKA、グループ会社も大変、皆様方に各別のご高配を賜っておりますことを改めて御礼申し上げたいと思います。
本年は午年ということで、いろいろな言い方はありますけれども、シンプルに一言で言えば、今年も「さあ、力強く前進しよう」と、こういうことだと思います。前進しようということでは、昨年9月に発表している通り、今年4月1日に社名を変更します。大陽日酸株式会社から日本酸素株式会社へ社名を変更します。この変更は20年前、大陽東洋酸素と日本酸素が合併した、その日本酸素に回帰するというわけではありません。
115年前、日本の産業の近代化に不可欠な産業ガスを供給するために創業された日本の酸素屋の原点に立ち戻り、創業の志と顧客であるお客様を起点に据えて、115年後の今、“原点を、未来の起点に”、改めて産業ガスの供給を通して日本の産業界に貢献してまいりたい。そして115年間、日本酸素は特約店の皆様と共に歩んでまいりました。その原点も未来の起点とし、引き続き特約店の皆様と共に発展してまいりたいと思います。
それでは簡単に、昨年を振り返って今年の展望をお話したいと思います。昨年の今頃、第二次トランプ政権発足にあたって関税問題、米中の摩擦、不透明感が高まりました。特に自動車を中心とした輸出産業が関税問題で停滞し、景況感の悪化が懸念されました。しかし昨年、関税の影響はもちろんあるものの、意外に堅調な景況感が維持できたのではないかなという風に思います。一方、円安傾向が続き、消費者物価も上昇することで内需の影響もじわりと出てくる恐れは考えられます。
今年、2026年も、3日からアメリカのベネズエラ攻撃が起こり、2025年以上に世界的な地政学的リスク、アメリカの政策、中国の動向等、外部環境の影響を受けることになるのではないかと思います。特に中国のデフレ輸出、その反対側としてレアアースの輸出制限等々、2026年は昨年以上に不透明感が続くだろうと。ただ日本においては、高市政権の責任ある積極財政、そして成長戦略に期待したいと思います。今申し上げた高市政権による17の成長戦略分野、これをよく見ると17の分野で私どもの産業ガスとあまり関係ないという世界は、例えばサイバーセキュリティ、それからコンテンツの問題ぐらいで、残りは大なり小なり、産業ガスと関わってきてるんではないかと思います。
AI、半導体、造船、バイオ、航空宇宙、核融合と、ほとんどの戦略分野に様々な産業ガスは、やはり不可欠です。さきほど申し上げた通り115年前、日本の産業の近代化とともに当社がスタートし、その時代ごとに勃興した産業に産業ガスを供給してまいりました。そして今に至っております。日本の17の成長分野であり、様々な産業、顧客にしっかり関わっていくことで私たち産業ガス業界は、特約店の皆さんと共に必ず発展できる、という風に私は思っております。
トランプ大統領がよく口にするディール、取引ですね。これは勝つか負けるかのゼロサムゲームではないかと思います。アメリカが勝てば日本が負ける、価値は一定でそれを奪い合うのがディールの本質だろうと。世の中でも考えてみれば、新しい技術とか新しい製品は古い技術、古い製品の市場を奪って発展してきた。例えば今、EVなのか内燃機関なのか、少し古いですけれども、ブラウン管なのか、フラットディスプレイなのか、蛍光灯なのか、LEDなのか。そこには敗者と勝者が存在し、新技術や新製品は市場や顧客を奪い合うということは言えると思います。この競争は技術の進歩であり、社会の進歩であると言えばそうかもしれません。でも、価値を奪うより価値を高め合う方が、より良いのではないかと。
産業ガスは奪い合わない。産業ガスは古い技術や製品を駆逐して発展するのではなく、その時代その時代に、様々な産業や顧客に産業ガスの効能をもたらすことでお客様の製品の価値の向上に貢献する。酸素は燃焼を助ける。もう皆さんご存知の通りでございます。様々の元素と結合して新たな物質を作り出す。生命維持にも役立つ。酸素は助ける元素だと思います。逆に窒素は酸化を防ぐ、何々から何々を守る。守る元素ではないかと、このように思います。このように産業ガスは、そもそも誰かから何かを奪うんではなく、誰かの何かの製品にガスが持つ効能を付け加える。そして、その製品の価値を高める役割を持っていると思います。価値を高め合う製品だと思います。
メーカー、今日お集まりの特約店の皆様、そしてお客様も巻き込んで、価格のみならず品質安全性、信頼であり信用、安心感といった様々な多様な価値を付け加えることで、私たちの産業ガスの価値を無限に拡大したいと思っております。

各地の賀詞交歓会での懇談の中で、皆様から質問をいくつか受けます。「他社は一律のバルクの価格改定を発表しているが、大陽日酸はやらないのか」と聞かれました。
関東、北関東ではこの件についても少し触れさせていただきます。そう聞かれた私の返答は、当社は独自の考え方で進めます。一律の価格改定のメディアへの発表は、その背景・理由をお客様に広くご理解いただき説明するという点では、意味があると思います。ですから、当社は先陣を切ってシリンダーの値上げを発表しました。シリンダー事業の置かれた厳しい労働環境、厳しい配送状況を改善しなければ、シリンダー事業は業界として持続可能ではない、そうしたことを広くメディアに訴えたかったという意味でニュースリリースしました。
一方、炭酸ガスを含めたバルクはそういう環境ではない。先ほど申し上げたようにメーカー、今日お集まりの皆様方、お客様で、常日頃からガスのお取引について話をすることができます。同じ窒素でもAというお客様、Bというお客様、その窒素の役割は異なり、顧客にもたらす我々の価値も千差万別です。個々のお客様ごとに、ガスの提供価値やお客様のニーズに我々は応えられているのかと真摯に考える、このような定期的な取引のレビューを繰り返すことで、毎年価格についても協議させていただく。例えば、今年はこういう理由でステイ、こういう貢献をさせていただきました、こういうコストが上がりますと、ニュースリリース云々ではない、インフレとなり人材不足が常態化するこの環境で、定期的な価格協議が常識になるように業界として進めてまいりたい。従いまして、私ども大陽日酸は今年も必要であれば個別に皆様とご相談の上、個別に価格改定を実行させていただきたいと、そういう回答を各地でさせていただきました。
結びになりますが、私たち大陽日酸は4月に日本酸素に社名を変更します。改めて力強く前進します。その歩みは、特約店の皆様と共に進めてこそ意義があると考えております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます」
続いて、大陽日酸メジャークラブ関東パートナー会副会長で、カミマル株式会社の田邉幸巨代表取締役会長が「皆様、あけましておめでとうございます。おかげ様で今年も私は93歳の正月を元気で迎えることができました。それもひとえに大陽日酸の清らかな”酸素”のおかげだと思っております。感謝いたします。さて、大陽日酸は、長い同棲生活を通じてお互いに愛し、お互いに信じ合い、大きな夢の実現に向かっています。この4月には、本当の結婚生活に入ります。これは誠におめでたいことです。素晴らしいことです。日本経済にとってもこれほどの力はないでしょう。私も心の高まりを感じております。その高まりをいにしえの恋歌の一首にお借りして歌いたいと思います。「逢ひ見ての のちの心にくらぶれば 昔はものを 思はざりけり」そして、新生 日本酸素株式会社の誕生であります。この会社は世界一を目指します。そして宇宙一を目指します」と述べて、乾杯の発声となった。





