高圧ガス工業 2026年3月期第3四半期連結決算
溶解アセチレンは需要減少、アルゴンと特殊ガスで新規獲得
高圧ガス工業の2026年3月期第3四半期連結決算は、売上高732億1100万円(前年同期比0.9%減)、営業利益42億9100万円(同7.9%減)、経常利益52億4800万円(同3.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益34億1600万円(同13.6%減)だった。直近公表の通期連結業績予想と年間配当金予想に変更は無い。
セグメント別の経営成績は次のとおり。
ガス事業
売上高は541億5500万円(前年同期比0.8%減)、営業利益は49億3600万円(同0.5%増)。国内での産業ガスや設備投資の需要減少が続き、鉄鋼、自動車、建設などの仕向け先において需要回復が鈍く、厳しい状況で推移した。シリンダーガスビジネスの持続的な成長や収益の改善を目指し、生産・販売体制の見直しを行ない、地域に密着した営業に努めた。
『溶解アセチレン』は、建設・土木関連向けが人手不足や資材の高騰による工期の遅れ、自動車向けが生産台数の減少、造船向けが燃料転換により需要が減少し、売上高は前年同期を下回った。『その他工業ガス等』は、酸素がスポット需要の減少、LPガスが民生向け需要の減少及び輸入価格下落に伴なう販売価格の低下により減少したものの、フルオロカーボンが自動車向け新冷媒ガスの新規獲得、アルゴンが現場工事及び充填所向け新規獲得、特殊ガスが新規獲得によりそれぞれ増加し、炭酸は価格改定があり、売上高は前年同期を上回った。『溶接溶断関連機器』は、溶接棒が需要の減少、設備工事や工作機械が受注の減少により、売上高は前年同期を下回った。『容器』は、消火設備装置向け容器の需要が増加したものの、産業ガス向けシームレス容器及び水素用長尺容器の需要が減少し、売上高は前年同期を下回った。
化成品事業
売上高は164億3200万円(前年同期比微減)、営業利益は甲賀工場のコスト増加もあり6億5500万円(同12.8%減)。ナフサ価格は緩やかな下落傾向にあるものの、依然として原材料価格の高止まりが続く厳しい状況で推移。前期に新設した甲賀工場の生産体制の強化により、仕向け先への製品の安定供給に努め、また、新しい技術開発により、環境配慮型水性接着剤や高耐候性塗料など環境にやさしい製品や付加価値の高い製品づくりに努めた。
『接着剤』は、ペガール(水性接着剤)は粘着用・土木建築用の需要が減少したものの、塗料用・紙工用の新規獲得により増加。シアノン(瞬間接着剤)は中国・韓国向け工業用の需要が減少したものの、欧米向け高機能品の需要が増加した。ペガロック(2液反応型接着剤)は欧米向け工業用の需要が減少した。接着剤全般の売上高は、価格改定もあり、前年同期を上回った。『塗料』は、防水用塗料・工業用塗料は堅調に推移したものの、戸建塗替え需要の低迷が続き建築用塗料が減少。エアゾール製品は工業用・食品用の需要が増加したものの、スポーツ用(防水スプレー)・化粧品用の需要が減少した。塗料全般の売上高は、前年同期を下回った。
その他事業
売上高は26億2400万円(前年同期比8.3%減)、営業損失は6100万円の赤字(前年同期は2000万円の黒字)。LSIカード関連及び食品添加物の需要が減少し前年同期を下回った。


