大陽日酸、国内で初めてベッケンバッハ式石灰焼成炉排ガスからCO2を回収

上田石灰製造株式会社昼飯工場でCO2を98%以上の濃度で回収

 大陽日酸は、上田石灰製造株式会社(本社:岐阜県大垣市赤坂町3751 番地、上田和男 代表取締役社長、以下「上田石灰」)昼飯工場にある宇部ベッケンバッハ式竪型焼成炉(以下、ベッケンバッハ炉)排ガスに含まれるCO2を回収する実証試験を実施した。ベッケンバッハ炉では国内初となり、CO2 を98%以上の濃度で回収できることを確認した。

ベッケンバッハ式石灰焼成炉からのCO2回収実証試験
ベッケンバッハ式石灰焼成炉からのCO2回収実証試験


 大陽日酸は2023 年4 月にCO2回収装置をリリース※1しており、本装置は化石燃料由来以外の新たなCO2排出源をターゲットとし、石灰焼成炉からの生石灰生産の熱分解により副産的に発生するCO2回収を目的の一つとして開発した装置になる。石灰焼成炉は、石灰石を高温で焼成する過程で大量のCO2を排出するプロセスで、このCO2排出量を削減することが、産業分野の脱炭素化における重要な課題となっている。その解決策の一つとして、排ガスからのCO2回収を具体化するため、石灰焼成炉の一種であるベッケンバッハ炉に着目し、上田石灰と共同で、同社が保有する石灰焼成炉からのCO2回収実証試験を実施した。
※1  2023 年3月31 日発表「4月から10 トン/日規模のCO2回収装置を販売開始」

 今回の実証試験では、ベッケンバッハ炉の排ガスの一部を本装置に導入してCO2回収技術の性能検証および運転条件の最適化を実施。その結果、98%以上に濃縮したCO2を一定流量で安定的・効率的に回収できることを確認した。大陽日酸では、実排ガスからのCO2回収実証試験に成功したことを受け、今後、実装置導入に向けた検討・展開を本格的に推進し、脱炭素化とカーボンニュートラル社会の実現に貢献するとしている。

 会社名 役割
 大陽日酸実証試験計画立案、CO2回収装置設計・製作、CO2回収装置運転管理、CO2回収性能解析
 上田石灰製造実証試験場所提供、実証試験計画支援、現地接続工事、ユーティリティ接続工事
ベッケンバッハ炉の操業、石灰焼成・ベッケンバッハ炉に関する知見提供
実証試験における各社の役割