日本液炭水島工場での液化炭酸ガス製造設備新設
大陽日酸子会社の日本液炭(社長:今川雅博)は同社水島工場に液化炭酸ガス製造設備(以下「液炭設備」)を新設する。
大陽日酸グループで、国内の炭酸ガス事業を行う日本液炭では、石油やアンモニアメーカーから高濃度な原料炭酸ガスを購入し、液化・精製して液化炭酸ガスやドライアイス(以下「製品」)として販売している。
近年、燃料油需要の減少、国内アンモニア製造停止を受けて、原料となる炭酸ガスが大幅に減少し、製品需給が逼迫しており、特に中四国地区は減少が大きく、他地区からの長距離輸送が常態化している。今後も同業種からの高濃度な原料炭酸ガスは更に減少していくと想定している。
大陽日酸グループは昨年 11 月に三菱ケミカルホールディングスグループの一員となり、同グループの事業会社各社とのシナジー創出に向けて協働を進めている。今回、液化炭酸ガス製造設備を新設する日本液炭水島工場は三菱化学水島事業所(以下「三菱化学水島」)に所在しており、本計画は、三菱化学水島にて発生する低濃度な炭酸ガスを回収し、高品質な液化炭酸ガスとして産業で有効利用する。
これにより地球環境に大きく貢献すると共に、次世代型の液化炭酸ガス製造工場が稼働、中四国~関西地区ユーザーへの更なる安定供給の確保と、長距離輸送の削減が実現する。
【液炭設備の概要】
①生産能力 250t/日
②完成時期 2017 年 10 月
③投資額 約 50 億円