日本海水、福岡県苅田町で木質バイオマス発電所建設・運転の新会社設立

 エア・ウォーターグループの日本海水は、FIT制度(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)を活用した電力事業のさらなる強化を目的として、福岡県苅田町における木質バイオマス発電所の建設・運転等を目的とした発電事業会社「株式会社日本海水TTS苅田パワー」を6月3日付で設立した。

 日本海水は、国内製塩業界におけるリーディングカンパニーで、年間約40万トンの塩製品を生産する。また、製塩の技術や副産物を活用した排煙浄化剤や水処理剤などの環境製品、農業用肥料である塩化カリウムや海苔製品など、海水にかかわる多彩な事業を展開。製塩工程で大量の電力を使用することから、2014年度に赤穂工場(兵庫県赤穂市)の老朽化した製塩用ボイラーを更新するにあたり、FIT制度の活用およ びCO2削減や雇用の創出など社会貢献を勘案し、木質バイオマス発電所(第1バイオマス発 電所)と天然ガスボイラーを建設し、本格的に電力事業に参入した。
 その後、2017年 度には赤穂工場の隣接地において第2バイオマス発電所の建設を決定し、2020年9月の営業運転開始に向け、現在、建設を進めている。こうした経緯から、現在、電力事業は同社の基幹ビジネスとして大きく成長しつつあるが、今回、電力事業のさらなる拡大を図るため、製塩工場とは別の独立した立地で新たな木質バイオマス発電所の建設を行うことを決定した。

 建設を予定している木質バイオマス発電所の発電形式は、50MW規模のバイオマス発電ボイラーで、PKS※や国内材(建設廃材や樹皮など)を燃焼しやすいトラベリング式ストーカ方式を採用し、燃料の多様性に対応可能なものとした。また、福岡県苅田町というロケーションは、今後、港湾設備の整備が予定されており、燃料の受け入れなど物流面でのメリットが得られることをはじめ、国内材の安定調達が期待できる地域であり、さらに、燃料供給については供給元の民間企業と長期安定供給契約を締結している。
 新発電所の建設は、エア・ウォーターグループの成長戦略に合致したものであるとともに、燃料の物流面などでグループ企業のシナジー発揮にもつながるとしてる。

※パーム椰子の殻の部分、パーム油を生産する過程で発生する農作物残渣

発電所の概要

  • 設置場所:福岡県京都郡苅田町鳥越町
  • 発電形式:バイオマス発電ボイラー
  • 発電出力:50MW
  • 燃焼方式:トラベリング式ストーカ方式
  • メーカー:㈱タクマ
  • 使用燃料:PKSおよび国内材
  • 燃料使用量:28万トン/年
  • 建設開始時期:2021年4月(予定)
  • 運転開始時期 2023年10月(予定)

設立会社の概要

  • 会社名:株式会社日本海水TTS苅田パワー
  • 所在地:福岡県京都郡苅田町鳥越町
  • 設立日:2019年6月3日
  • 出資比率:日本海水(68%)、㈱ティーティーエス企画(30%)、㈱タクマ(2%)

日本海水の概要

  • 本社:東京都千代田区神田駿河台四丁目2番地5
  • 代表:代表取締役社長 西田 直裕
  • 売上高:301億円(2018年度、連結)
  • 事業内容:塩事業、環境事業、食品・農業事業、電力事業
  • 工場所在地:赤穂工場(兵庫県赤穂市)、讃岐工場(香川県坂出市)、 小名浜工場(福島県いわき市)、熊本工場(熊本県玉名市) アクアインテック㈱(静岡県掛川市)
  • 従業員数:701名(2019年3月末現在、連結)