宇宙スタートアップのスペースウォーカー、次世代複合材高圧タンク開発会社を吸収合併

広島県呉市に複合材技術部を新設、TYPE4・TYPE5容器を開発

 (株)SPACE WALKER(東京都港区、代表取締役CEO=眞鍋顕秀、以下「スペースウォーカー」)は、水素社会の推進を支える次世代の複合材高圧タンク等の開発・製造技術を有するCoMReD(株)(島根県江津市、代表取締役=山本睦也、以下「コムリード」)の吸収合併を7月13日に完了した。スペースウォーカーは、誰もが飛行機に乗るように自由に宇宙を往来する未来を目指し、持続可能な宇宙輸送手段を提供するために、有翼式再使用型サブオービタルスペースプレーンの研究・開発を行っている。

 ロケット開発において、軽量化は最大の課題であり、その中でもガス・液体燃料タンクに関しては軽量で高効率な高圧力容器が必要になる。宇宙や地球への使用を問わず、次世代の複合材高圧タンクTYPE4・TYPE5の製造開発のパートナーであったコムリードとの吸収合併を行うことにより、双方が目指す宇宙開発や水素社会への貢献、次世代により良い形で残したい地球や宇宙の姿へ確実に貢献できるとしている。

 合併日をもって、コムリードの山本睦也 代表取締役が、スペースウォーカーの技術顧問に就任し、新たに複合材技術部を発足して拠点を広島県呉市に新設した。従来のコムリードの業務、顧客との契約は、スペースウォーカーが全て承継する。

複合材高圧タンクTYPE4・TYPE5

山本睦也 技術顧問のコメント

「次世代の技術開発で未来を少しでも明るくしたいという思いを同じくするスペースウォーカーと、さまざまな共同プロジェクトを進めていく中で、コムリードが持つ複合材高圧タンクの開発・製造技術を宇宙規模で伝承していかなければいけないと強く思い、一つの事業体として強力な関係を構築し共に成長を加速させることで、培ってきた技術を後世のために役立てようと決意しました。どうぞよろしくお願いいたします」

山本睦也 技術顧問 プロフィール

 2005年から複合材高圧タンクの開発を進め、NEDO共同開発事業でプロジェクトリーダーを務め、水素利用技術の研究開発として、軽量かつ低コストの複合材高圧ガスタンクの開発や、JAXAでもプロジェクトリーダーとして再生可能な燃料電池システム用の超高圧複合材タンク製造技術を率いる存在として活躍。経済産業省「水素燃料電池ドローンにおける高圧ガスの安全に関するガイドライン」のオブザーバーも務めた。また、ライナーレス複合容器についても開発を行った。