福島県本宮市に日本初の24時間年中無休「エア・リキード本宮インターチェンジ⽔素ステーション」開設

2024年前半に開業予定、伊藤忠商事・伊藤忠エネクスと協業

 日本エア・リキードは、福島県本宮市に日本初の24時間365日営業の水素ステーション「エア・リキード本宮インターチェンジ水素ステーション」建設への投資を決定した。乗用車やバスに加えて増え続ける小型および大型商用車の需要に対応するステーションで、2024年前半の開業を予定する。日本エア・リキードと、伊藤忠商事、伊藤忠エネクスが2021年に合意した協業に基づく最初の水素ステーションになる。

エア・リキード本宮インターチェンジ⽔素ステーションのCGイメージ画像
エア・リキード本宮インターチェンジ⽔素ステーションのCGイメージ画像

 水素ステーションを設置予定の本宮市は福島県中通り地域の中部に位置し、首都圏からの日帰り圏にして東北の玄関口であり、東北自動車道などの交通の要衝。

 3社間の協業合意に基づき、伊藤忠エネクス100%子会社のエネクスフリート(株)が現在所有・運営するフリートステーションに、2レーン化された設備を持つ水素ステーションを併設させることで、FCトラックユーザーが既存のフリートステーションと同様の充実したサービスを受けられる幹線構想の役割を担うマルチフューエルステーションを実現する。

 本水素ステーションは、日本エア・リキードと30社が参加する日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM)が共同で整備する14か所目の水素ステーションで、建設には経済産業省および福島県の補助金制度を活用する。

 水素ステーションの開設は、2025年までに水素ステーションを320ヵ所開設し、FCV(燃料電池自動車)を20万台普及することを目標とする経済産業省の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」のアクションプランに沿うものになる。また福島県は水素をエネルギーとして生活や産業に利活用する水素社会の実現に向けて様々な取り組みを進めており、今回の水素ステーション開設はその一環として位置づけられている。

 経済産業省の「燃料電池自動車の普及促進に向けた水素ステーション整備事業費補助金」、および福島県の「福島県水素エネルギー普及拡大事業補助金」を活用し建設する。

 日本エア・リキードのヴィルジニー・キャヴァリ社長兼CEOは「このたび新しいステーションを開設することで、Commercial Japan Partnership Technologies株式会社(CJPT)の取り組みにより福島県に配備される燃料電池トラックの需要に対応し、水素の安定供給に大きな一歩を踏み出すこととなり喜ばしく存じます。このプロジェクトは、伊藤忠商事、伊藤忠エネクスを始めとするパートナー企業、関係各位との連携、エア・リキードグループが有する水素モビリティーにおける技術力、ならびに当社の日本社会の持続性向上の取り組みへの貢献を表すものと自負しております」とコメントしている。

エア・リキード本宮インターチェンジ⽔素ステーション概要

  • 名称︓エア・リキード本宮インターチェンジ⽔素ステーション(仮称)
  • ⽔素供給⽅式︓オフサイト⽅式
  • ⽔素供給能⼒︓300Nm3/h以上、2系統
  • 充填圧⼒︓82 MPa
  • 所在地︓福島県本宮市荒井字狐森2番8
  • 営業時間︓24時間
  • 定休⽇︓年中無休
  • アクセス︓4号線下り、東北⾃動⾞道本宮ICより福島⽅⾯へ700m左側

Commercial Japan Partnership Technologies株式会社(CJPT)

 Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(⾃動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)といった「CASE」と呼ばれる新しい領域の社会実装・普及のスピードを加速し、輸送業が抱える課題の解決やカーボンニュートラル社会の実現への貢献を⽬指して2021年に設⽴された。現在はトヨタ⾃動⾞、いすゞ⾃動⾞、スズキ、ダイハツ⼯業の4社により構成。