岩谷産業とサンレー冷熱、水素混焼バーナーを共同開発
水素と都市ガス/LP ガスの混焼比率を段階的に切り替え
岩谷産業と住友電気工業株式会社のグループ会社であるサンレー冷熱株式会社(本社:大阪、小野道伸社長、資本金:80 百万円、以下「サンレー冷熱」)は、水素と都市ガス/LP ガスの混焼比率を段階的に切り替えができる水素混焼バーナーを共同開発し、12月6日から販売を開始した。
今回共同開発した水素混焼バーナーは、水素の『燃焼速度が速く』『火炎温度が高い』という燃焼特性に対応した構造で高い安全性を実現するとともに、水素の混焼比率を0~100%の範囲で部品交換なしで段階的に切り替えができるのが特長*。水素混焼バーナーの用途として、乾燥炉、加熱炉、脱臭炉、焼結炉など工業炉を想定しており、バーナーのサイズは、小型~中型(349~2,907kW)をラインアップしている。都市ガス/LP ガスから水素へのスムーズな切り替えを実現し、ユーザーの二酸化炭素(CO₂)排出量の削減に貢献する。
*燃焼により排出する窒素酸化物(NOx)の規制条件がない場合。
共同開発の背景
岩谷産業は 1941 年より水素の取扱いを開始してから80年以上にわたり、水素の製造・輸送・貯蔵・供給などサプライチェーンを構築し、水素の国内シェア 70%を誇るリーディングカンパニー ※1 。水素エネルギー社会の実現のために、水素のアプリケーション開発を進めており、その一環として今回の水素混焼バーナーの共同開発を進めてきた。
サンレー冷熱は、1947 年の創業以来バーナーの燃焼技術向上に努めてきた。今回の水素混焼バーナーの共同開発では、サンレー冷熱の経営理念「クリーンな環境づくりに役立ち 安心をお届けします」を体現する取り組みとして、低 NOx、省エネルギー、クリーン燃焼システムに関する技術提供した。
※1 2022年5月現在、自社調べ、オンサイト・パイピングを除く
今後の展開
岩谷産業とサンレー冷熱は、共同開発した水素混焼バーナーの導入に向け、岩谷産業を販売窓口として、工業用の顧客を中心に提案をおこなっていく。両社は、脱炭素社会の実現に向け今後もさまざまなアプリケーション開発を進め、顧客の低・脱炭素化に貢献する。
岩谷産業株式会社について
LPガス、カセットこんろを中心とした総合エネルギー事業と、水素などの創業以来の産業ガス事業を基幹として、機械、マテリアル、自然産業など幅広い分野で事業を展開する。国内の水素シェアは70%で、液化水素は国内唯一のサプライヤー。(https://www.iwatani.co.jp)
サンレー冷熱株式会社について
バーナー燃焼装置をはじめ、廃液・排ガス処理、脱臭などが可能となる環境装置、省人・無人化に向けた FA 機器(自動組立装置)などの事業を展開する、住友電気工業株式会社のグループ会社。