岩谷産業 2023年3月期第3四半期連結決算

決算・人事

エアセパレートガスは販売数量減少、電力料金上昇で製造コスト増加

 岩谷産業の2023年3月期第3四半期連結決算は、売上高6557億8800万円(前年同期比36.8%増)、営業利益237億8100万円(同8.0%減)、経常利益296億2800万円(同3.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益192億6600万円(同1.7%減)だった。

 脱炭素社会の実現に向けて、名古屋港近郊における廃プラスチック由来の低炭素水素製造に関する基本合意書を協力企業と締結した。資源リサイクルの促進と低炭素水素の製造につながるサプライチェーンの構築を図る。また、水素需要の創出を目的に、LPガスや都市ガスとの水素混焼バーナーや、水素ガスを使用して鋼板を切断する水素切断機の販売を開始した。

 総合エネルギー事業では、タイにカセットこんろ製造工場の建設を進めており、海外での事業拡大を図る中、東南アジア市場での販売強化に向け、安定供給体制を構築する。

 産業ガス事業では、米国北西部のモンタナ州で産業ガスの製造・販売会社を買収し、米国内でエアセパレートガスの取り扱いを開始するとともに、事業エリアの拡大を図った。

 LPガスの市況については、輸入価格が前年同四半期に上昇していた一方で、当四半期においては下落基調で推移したことから、大幅な減益要因となった。

 通期の連結業績予想と年間配当金予想の修正はない。セグメント別の経営成績は次のとおり。

総合エネルギー事業

 LPガス輸入価格が高値で推移したことや、新規連結の影響もあり、民生用・工業用LPガスの販売が増加した。一方で、LPガスの小売部門では収益性が改善したものの、輸入価格が下落傾向となる中、市況要因が前年同期比で大幅なマイナス(前年同期比95億12百万円の減益)となり減益となった。売上高は2,756億29百万円(同591億62百万円の増収)、営業利益は57億84百万円(同78億15百万円の減益)。

産業ガス・機械事業

 エアセパレートガスについては、電子部品業界向けを中心に販売数量が減少したことに加え、電力料金の上昇により製造コストが増加した。水素事業は、液化水素の販売は伸長したが、水素ステーション増設に伴う運営費用が増加。特殊ガスについては、半導体ガス等が堅調だったことに加え、ヘリウムは世界的な需給ひっ迫により市況が上昇する中、安定供給に努めた。売上高は1,707億84百万円(前年同期比358億11百万円の増収)、営業利益は112億41百万円(同23億21百万円の増益)。

マテリアル事業

 ミネラルサンドについてはサプライチェーンの混乱により市況が高止まりする中、引き続き安定供給に努めたことで増収となった。ステンレスは新規顧客向けに販売が増加し、金属加工品もエアコン向けを中心に堅調に推移した。また、次世代自動車向け二次電池材料や低環境負荷PET樹脂、バイオマス燃料等の環境商品が伸長した。売上高は1,844億86百万円(前年同期比770億20百万円の増収)、営業利益は91億7百万円(同44億23百万円の増益)。

自然産業事業

 業務用や一般消費者向け冷凍食品の販売が回復基調で推移した。一方で、農業設備の販売が低調に推移したことに加え、種豚の出荷頭数減少と飼料価格の高騰により減益となった。売上高は215億30百万円(前年同期比44億23百万円の増収)、営業利益は2億80百万円(同2億63百万円の減益)。

その他

 売上高は33億57百万円(前年同期比54百万円の減収)、営業利益は10億75百万円(同8百万円の増益)。

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