愛知県で豊通エア・リキードハイドロジェンエナジー運営の既設水素ステーション2ヵ所を移転・新設

「熱田水素ステーション」(名古屋市)と「とよた堤水素ステーション」(みよし市)、大型FC車両への水素需要拡大見込む

 日本エア・リキードと豊田通商は、大型の燃料電池(FC)商用車の普及・拡大に伴う水素の需要拡大を見据え、豊通エア・リキードハイドロジェンエナジー株式会社が愛知県内で運営している既設2カ所の水素ステーションの移転・新設工事を行い、2024年3月13日に「とよた堤水素ステーション」、3月19日に「熱田水素ステーション」の営業を開始した。

 両ステーションともに豊通エア・リキードハイドロジェンエナジーと日本水素ステーションネットワーク(JHyM)が 共同で整備し、豊通エア・リキードハイドロジェンエナジーが運営を行う。既存の「豊田インターチェンジ水素ステーション」と「名古屋熱田水素ステーション」は閉鎖。

 今回の移転・新設に伴い、両ステーションの名称をそれぞれ「熱田水素ステーション」(名古屋市)と「とよた堤水素ステーション」(みよし市)に改めた。敷地面積を既存のステーションから倍以上に拡張し、バスやトラックなど大型FC車両用の十分な敷地面積を確保、水素の輸送および貯蔵を従来のカードル(小型の集合容器)式から大容量のトレーラー式へ切り替えることで、輸送能力と貯蔵能力の増強と効率化を実現した。さらに、圧縮機などの主要設備を刷新し、これまで以上の圧縮能力を備えることで大型FC車両への水素供給や、より速やかな連続充填を可能とする水素ステーションへと生まれ変わった。

 名古屋市内の民間企業では初のFCバス導入となる、イオンモール熱田のシャトルバスへの水素充填も、「熱田水素ステーション」で行う予定。また「とよた堤ステーション」では、近隣に集積する物流会社において、今後見込まれる大型FC車両の導入に伴う水素充填の増加へ対応する。

イオンモール熱田のFCシャトルバス
イオンモール熱田のFCシャトルバス

 近年、燃料電池バスやトラックなどの大型FC車両が新たに開発され、今後、FC車両の中心的な存在となることが予想される。豊通エア・リキードハイドロジェンエナジーは、2015年から「名古屋熱田水素ステーション」(名古屋市)と「豊田インターチェンジ水素ステーション」(豊田市)を運営してきたが、これらの既設ステーションは、当時販売が開始されたFC乗用車を前提とした設計で建てられていた。

ステーション概要

ステーション名熱田水素ステーションとよた堤水素ステーション
所在地愛知県名古屋市熱田区六野1丁目201番7号愛知県みよし市打越町下鵠ノ巣70-4
営業開始日2024年3月19日2024年3月13日
敷地面積約1,307m²約1,980m²
ディスペンサー1ノズルタイプ x 2基1ノズルタイプ x 2基
水素貯蔵トレーラー式トレーラー式
水素供給能力300 Nm3/時以上
(充填圧力:82 MPa)
300 Nm3/時以上
(充填圧力:82 MPa)
営業時間火~土・祝日 10:00~19:00
日      10:00~17:00
休業日:月曜定休、年末年始
月~金・祝日 9:00~19:00
土・日    9:00~17:00
定休日無し ※年末年始を除く

※既設ステーションは新ステーション開所に伴い閉鎖。

豊通エア・リキードハイドロジェンエナジー株式会社 概要

会社名豊通エア・リキードハイドロジェンエナジー株式会社
所在地名古屋市中村区名駅4丁目9番8号
資本金1,000万円
株主豊田通商株式会社 51%
日本エア・リキード合同会社 49%
設立2013年11月28日
ウェブサイトhttps://www.toyotsu-airliquide.com/