大陽日酸、CO2回収装置の原料CO2濃度範囲を最大60%までに拡大
幅広いCO2排出源からCO2回収が可能、20%未満の低濃度向けも開発中
大陽日酸は、2023年4月に販売を開始した「10ton/日規模 二酸化炭素(CO2)回収装置」の適用可能な原料CO2濃度範囲を拡大し、濃度20%~60%までの幅広いCO2排出源からのCO2回収を可能にした。
2050年カーボンニュートラルを目標とする世界的なトレンドを背景として、顧客の脱炭素をサポートすべく、大陽日酸は2023年4月に10トン/日規模のCO2回収装置を販売開始した。販売開始後、多くの問合せがあった中で、CO2回収装置の仕様範囲(原料CO2濃度 20~40%)外の排出源からCO2を回収したいという要望も多くあった。
大陽日酸はそうした要望に対応するため、これまで培ってきたガス分離精製技術を活かし、原料CO2濃度が高濃度(最大60%)でも回収ができるよう、適用可能な原料CO2濃度範囲を拡大した。これにより、従来に比べて幅広いCO2排出源からの回収が可能となり、より多くの顧客に対して脱炭素ソリューションを提供できるようになるとしている。
また、原料CO2濃度が低濃度(20%未満)である排出源からの回収についても、現在、CO2回収装置の適用を可能にすべく技術開発に取り組んでいる。
CO2回収装置仕様例
- 回収CO2量:約10トン/日
- 回収CO2濃度:98%
- 原料CO2濃度:20%~60%
- 装置寸法:14.5×5.35×2.75 m