日本エア・リキードが福島県本宮市に「本宮インターチェンジ水素ステーション」を開業

水素充填設備を2系統化、2024年秋には24時間365日営業を開始

 日本エア・リキードは、福島県本宮市に「本宮インターチェンジ水素ステーション(以下、本宮IC水素ステーション)」の建設を完了し、2024年5月15日に協業で事業を行う伊藤忠商事、伊藤忠エネクスや、関係者が参加して開所式を行った。

本宮インターチェンジ水素ステーション
本宮インターチェンジ水素ステーション

 本宮IC水素ステーションは、福島県中通り地域の中心となる東北自動車本宮インターチェンジ近くに位置し、東北の玄関口であることを背景に周辺には物流産業拠点が集積する。また、Commercial Japan Partnership Technologies株式会社の取り組みにより福島県に燃料電池トラック60台が配備される計画もあり、水素モビリティー需要の高まりが見込まれている。

 日本エア・リキードが運営するステーションとしてはこれまでで最大の敷地面積をもち、大型商用車の利便性に配慮した水素ステーションとなる。2系統化された水素充填設備の導入により、定期メンテナンスを交互に実施することで継続営業が可能、2024年秋ごろには24時間365日営業とする予定。

 充填される水素は、オフサイトの水素供給源からチューブトレーラーで高圧水素を輸送する、いわゆる「オフサイト」タイプを採用した。福島県浪江町の福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)で製造された再生可能エネルギーベースの水素も供給源のひとつとする。本ステーションは日本エア・リキードと日本水素ステーションネットワーク(JHyM)が共同で整備し、建設には経済産業省および福島県の補助金制度を活用した。

 本宮IC水素ステーションは、伊藤忠商事、伊藤忠エネクスとの3社合意による協業の一環となる。既存の伊藤忠エネクスグループのエネクスフリート株式会社が運営するフリートステーションに併設するため、燃料電池トラックユーザーが充実したサービスを受けられることを可能にした。

 日本エア・リキードのイリョン・パク会長兼CEOは「エア・リキードは、エネルギー転換と低炭素化への貢献にコミットしており、水素モビリティーの推進は大きな柱のひとつです。燃料電池商用車の導入など官民で水素の利用が活発化する福島県において、こうした動きの一翼を担えることを大変うれしく思います。今後もエア・リキード グループの水素事業におけるグローバルな経験を生かしながら、パートナー企業の皆さまと連携し、国、自治体のサポートをいただきながら、日本社会の持続性向上に貢献してまいります」とコメントしている。