大陽日酸製MOCVD装置、米Lit Thinking社から初受注

AlGaNやAINの安定的な製造に利用

 大陽日酸は、米国のLit Thinkingから大陽日酸製MOCVD装置を初受注した。Lit Thinkingは、主に空気中の病原体による感染リスクを軽減するための紫外線UVCの利用に注力し、深紫外線ライトを使った除菌装置の開発・販売を手掛ける。

 受注した大陽日酸製MOCVD(SR2000HT-RR)はUVオプトエレクトロニクスのデバイスおよびパワーエレクトロニクスの開発促進に必須となる高品質なアルミニウムガリウムナイトライド(AlGaN)やアルミニウムナイトライド(AIN)の安定的な製造に用いられる。

 装置が導入されることでLit Thinkingの技術開発が加速し、商業製品の品質の向上が期待できる。大陽日酸ではUVLEDアプリケーションの可能性を広げることで、グローバル市場に対するMOCVDの優位性や需要をさらに高めるとしている。

※MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置:原料に有機金属やガスを用いながら化合物半導体の成膜を行う装置。
※UV-C:紫外線(UV)は波長の長さによってUV-A、UV-B、UV-Cの3つに分けられ、100~280nmの波長を持つ電磁波をUV-C という。細菌やウイルスに対する殺菌効果があると知られている。