日本特殊陶業、工場からCO₂回収・運搬でみかん栽培に再活用

「CO₂の地産地消」から生まれた“地域 CCU®温室みかん”を販売

 Niterra グループ 日本特殊陶業は、愛知県蒲郡市内の工場の製品製造過程で発生した CO₂を回収・運搬し、ハウスみかん栽培に再活用する実証試験において収穫したみかん(商品名「地域 CCU®温室みかん」)の販売イベントを実施する。

 日本特殊陶業は、蒲郡市内での CO₂の地産地消を推進し、サーキュラーシティの実現を目指す取り組みとして 2024 年 2 月に開始した「地域CCU®プロジェクト」(※1)に参画している。

 実証実験では、竹本油脂株式会社(本社:愛知県蒲郡市、竹本 元泰 代表取締役社長)の亀岩工場のごま油製造工程でボイラーから排出された CO₂を回収・運搬し(※2)、愛知県農業総合試験場のハウスみかん栽培への再活用を進めており、順調に成長し収穫の時を迎えた。

 今回、その実証の成果を蒲郡市の市民や事業者に体感してもらうため、収穫した地域 CCU®温室みかんの販売イベントを実施する。

 販売場所はグリーンセンター蒲郡(8月1日)、イオン豊橋南ショッピングセンター(8月2日・3日)、ラグーナテンボス(8月4日・5日)の3か所で、計5日間で約350箱を販売予定(一箱2個入り、完売次第終了)。販売イベントのほか、排出された CO₂の回収・運搬からみかん栽培に再活用までの流れを示したパネルの展示や、プロジェクト担当者による解説も予定している。

 日本特殊陶業は、これまでも蒲郡市の地域住民にこの取り組みを知ってもらい理解してもらうため、蒲郡市と協力し、展示やサイエンスワークショップなどの市民向けイベントを継続的に実施してきた。今後も、蒲郡市での取り組みで得られた成果を市民や市内の事業者に向けて広く発信するとしている。

(※1)「地域 CCU®プロジェクト」蒲郡市内の工場で発生する CO₂を回収し、農場に提供するサプライチェーンを構築することで、地域のカーボンニュートラルに貢献する持続可能な施設農業の確立を目指す官民合同のプロジェクト。CO₂を地域循環させ、カーボンニュートラルを手段とすることで、地域の抱える社会的な 課題の解消に取り組んでいる。
サーキュラーエコノミーの実現を目指した官民合同の「地域 CCU®プロジェクト」を展開(2024 年 2 月 21 日)
(※2)2024 年 2 月~5 月にかけて CO2をトータル 80kg 以上回収