「SEMICON JAPAN 2024」開催、「半導体の未来がここにある。」

大陽日酸、エア・ウォーターなど産業ガス関連企業が参加

 世界を代表するマイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2024(主催:SEMIジャパン)」が、2024年12月11日(水)から13日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催された。展示会出展者数は1,101社/団体[前回実績961社/団体]、出展小間数2,789小間[同2,265小間]、出展国数35国/地域[同19国/地域]で、来場者数見込みは、延べ来場者数100,000人と前回実績85,282人を大きく上回る。

 半導体産業における製造技術、装置、材料などの展示に加え、新世代の半導体設計と検証分野にフォーカスするサミット「Advanced Design Innovation Summit(ADIS)」や、業界標準化の戦略を議論する「SEMIグローバルスタンダードサミット」を初開催した。また、半導体産業で活躍する第一線のキーパーソン・エキスパートのセミナー、様々なテーマや地域に特化したパビリオンを開催し、AIやDXなど、半導体が鍵となる応用分野の展示を増やすことで、さらに多様性を増した展示会となった。

 産業ガス関連では、半導体製造の国内回帰をうけて13年ぶりに大陽日酸がブース出展、半導体産業のトレンドや社会課題など様々な「変化」に対応してきた同社の変遷と、半導体産業に対する具体的な取り組みを紹介した。半導体製造工場の生産性向上に向けたソリューション「Intelligent Gas Supplying System System(IGSS)」を提案、その一部となる最大100kgある特殊ガス容器と一般容器を、指定場所へ運搬し、容器を出し入れする装置の「C drive」デモ機を展示した。

 エア・ウォーターは、デジタル・半導体関連事業を展開するグループ会社10社で共同出展し、半導体市場における製造から物流までのエア・ウォーターグループによるトータルソリューションの提案を行った。使用条件に合わせた最適なバルクガス(酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、水素、ヘリウム)から、特殊ケミカル品や有機金属材料、高耐熱基板材料を用いた半導体パッケージ基板、ナノレベルの表面研磨加工を可能にする精密研磨パッドなど、多様化・高度化する半導体産業の最先端ニーズに訴求した。

 例年特色のある展示ブースで参加する巴商会は、今回も和風の装飾展開で来場者の注目を集めた。定番のガス供給システム「Smartシリーズ」「TMシリーズ」や「容器元弁遮断装置 VS」に加えて、バッテリーレスで発電する液体検知センサシステムやTOGAフィルターによる有毒ガス浄化装置など、ガスの供給から除害、安全対策商品、国内から海外までの幅広いサービスや設備を展示した。

 

 東ホール3に単独出展した日酸TANAKAは、独オービタルム社製配管TIG自動溶接機と半導体用圧力調整器TORRシリーズを展示した。半導体・航空宇宙・医薬品関連等の高純度配管溶接電源「オービマット 180SW」は、12.4インチ大型タッチパネルモニタと冷却水循環ユニット内蔵で工場内据置プレハブ溶接に最適。Linde社製「スパッタリングターゲット(Sputtering Target)」の日本総代理店となるウエキコーポレーションは、パワー半導体分野向けアルミ合金系ロングライフターゲットを紹介した。また、各種プロセス用の海外メーカー製熱交換器やクリーンルーム用途のワイピングクロスも併せて展示した。定置式ガス検知警報器・携帯用ガス検知器の新コスモス電機は、リニューアルされた半導体工場向けガス検知警報装置用のコスモス式ガス検知部「PS-8シリーズ」をPRした。