レゾナックHD 2025年12月期第1四半期連結決算(IFRS)
電子材料用高純度ガスを含む半導体前工程材料は、NAND需要の回復ペース緩やかで売上収益横ばい
レゾナック・ホールディングスの2025年12月期第1四半期連結決算は、売上収益3211億2200万円(前年同期比0.3%減)、コア営業利益148億4800万円(同55.3%増)、営業利益139億8200万円(同51.0%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益87億5400万円(同69.4%減)となった。当期より国際財務報告基準(IFRS)を適用、コア営業利益は営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出。通期業績予想と年間配当金予想に変更はない。
売上収益は、半導体・電子材料セグメントとクラサスケミカルセグメントが販売数量増により増収だったが、モビリティ、ケミカルの2セグメントは減収、イノベーション材料セグメントは横ばい。コア営業利益は、ケミカルセグメントで大幅減益、モビリティセグメントは減益となり、イノベーション材料セグメントは横ばいだが、半導体・電子材料とクラサスケミカルの2セグメントで増益だった。営業利益は、旧本社土地建物の固定資産売却益があった前年同期に比べ減益。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、営業利益の減益に加え、為替差損益の悪化により減益となった。
関連するセグメント別概況
【半導体・電子材料セグメント】
電子材料用高純度ガスを含む半導体前工程材料は、NAND需要の回復ペースが緩やかなことから売上収益は横ばい。半導体後工程材料は、主にAI等の先端半導体向けの販売数量増加により増収となった。デバイスソリューションは、HDメディアがデータセンター向け需要の回復により増収、SiCエピタキシャルウェハーも販売数量の増加で増収。売上収益は1111億8600万円(前年同期比14.1%増)、コア営業利益195億6800万円(同134.8%増)。
【ケミカルセグメント】
基礎化学品と産業ガスの化学品は、売上収益は前年同期並み、一部製品の原料高により減益。グラファイトは、黒鉛電極の市況低迷の影響を受け販売数量、販売価格ともに下落し減収、前年同期に計上した低価法戻り益も当四半期は発生せず、赤字拡大となった。売上収益は376億9900万円(前年同期比16.4%減)、コア営業利益62億7400万円の赤字(前年同期は7億8600万円の赤字)。