高圧ガス工業 2026年3月期第1四半期連結決算
ガス事業の売上高178億0300万円(2.9%増)、営業利益16億7600万円(7.9%増)
高圧ガス工業の2026年3月期第1四半期連結決算は、売上高242億9400万円(前年同期比2.6%増)、営業利益15億円(同1.8%減)、経常利益18億0500万円(同12.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益11億7900万円(同15.0%減)だった。直近公表の通期連結業績予想と年間配当金予想に変更は無い。
セグメント別の経営成績は次のとおり。
ガス事業
売上高は178億0300万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は16億7600万円(同7.9%増)。
国内での産業ガスや設備投資の需要が減少基調にあるなか、鉄鋼、自動車、建設などの仕向け先において、需要回復が鈍く、厳しい状況で推移した。シリンダーガスビジネスの持続的な成長や収益の改善を目指し、地域に密着した営業に努めた。
『溶解アセチレン』は、自動車、造船及び建設・土木関連向けに需要が減少し、売上高は前年同期を下回った。『その他工業ガス等』は、LPガスが民生向け需要の減少及び供給元の充填所閉鎖による影響で減少したものの、フルオロカーボンが自動車向け新冷媒ガスの新規獲得、アルゴンが住宅設備向け及び充填所向け新規獲得、特殊ガスが新規獲得によりそれぞれ増加し、また、炭酸は価格改定があり、売上高は前年同期を上回った。『溶接溶断関連機器』は、溶接棒が需要の減少、設備工事や工作機械等は受注が減少し、売上高は前年同期を下回った。『容器』は、アセチレン及びLPガス容器等溶接容器の需要が減少し、売上高は前年同期を下回った。
化成品事業
売上高は55億5300万円(前年同期比2.0%増)、営業利益は甲賀工場のコスト増加もあり2億4300万円(同26.7%減)。
ナフサ価格は緩やかな下落傾向にあるが、依然として原材料価格の高止まりが続く厳しい状況で推移した。昨年新設した甲賀工場の生産体制の強化により、仕向け先への製品の安定供給に努め、また、新しい技術開発により、環境配慮型水性接着剤や高耐候性塗料など環境にやさしい製品や付加価値の高い製品づくりに努めた。
『接着剤』は、ペガール(水性接着剤)は粘着用・木工用が減少したが、塗料用・紙工用が新規獲得により増加。シアノン(瞬間接着剤)は米国向け工業用の需要が増加したが、韓国向けコンシューマー用の需要が減少した。ペガロック(2液反応型接着剤)は欧米向け工業用の需要が増加した。接着剤全般の売上高は、原材料価格の高騰に伴なう価格改定もあり、前期を上回った。『塗料』は、建築用塗料の戸建塗替え需要の低迷が続くなか、「ウォールバリアシリーズ」「ビーズコートシリーズ」等の高機能製品は堅調に推移したものの、一般建築塗料・防水用塗料が減少した。エアゾール製品は工業用・化粧品・食品用の需要が増加。塗料全般の売上高は、塗料製品の出荷数量の減少により前期を下回った。
その他事業
売上高は9億3700万円(前年同期比1.4%増)、営業損失は1900万円の赤字(前年同期は2200万円の営業損失)。
LSIカード関連及び食品添加物の需要が減少し前年同期を下回った。