大陽日酸、各種シリンダーガス価格を2026年2月出荷分から10%以上の値上げ
LGCとカードルを含む酸素、窒素、アルゴン、水素、炭酸、アセチレン、混合ガスなど
大陽日酸は、各種シリンダーガスの出荷価格を2026年2月出荷分より値上げする。対象製品は、各種シリンダーガス(酸素、窒素、アルゴン、水素、炭酸、アセチレン、混合ガス等。LGC、カードルを含む)。改定幅は現行価格に対し10%以上の値上げ。
大陽日酸は 2022年度以降、電力料金や物流費、鋼材価格・各種原材料費等の上昇を受け、各種産業ガスおよび医療ガスの価格改定を進めてきたが、人件費や物流費、諸資材費用は依然として上昇し続けている。特に、重量物である高圧ガスシリンダーを取り扱う充填作業員や配送ドライバーの担い手不足は深刻で、2026年1月施行の中小受託取引適正法に加え、同年4月から施行される物流効率化法も相まって、今後もシリンダーガスに関連する各種コストは一層の上昇が見込まれる。
また、シリンダーガスの充填工場は、ガスの特性に応じた法令遵守のため、十分な通風・換気の確保や軽量屋根構造が求められる。外気にさらされやすい構造であることから、猛暑対策など作業員の労働環境改善に向けた取り組みも強化しており、関連する設備投資が増加している。さらに、国内市場縮小に伴うシリンダーガスの出荷量減少により、充填設備など固定費の負担も一層高まっているとしている。


(LGC容器重量:約300kg、ボンベ容器重量:約50~80kg)


大陽日酸では、安定供給に向けて充填工場の統廃合や配送合理化など、さまざまな企業努力を重ねてきたが、これらの取り組みだけでは現在のコストを吸収することが困難な状況となっており、各種シリンダーガスの価格改定を決定した。

